空手道

大山倍達氏

 

「空手は"空足"じゃない。空手だから手を使わないと」

という言葉を

 

山田雅稔氏の著書でみました。

 

空手は突きが一丁目だと以前書きましたが

武術コンセプトとしては

攻めの要です。

 

突き(構える)は

威嚇ディスプレイとして

蹴り(足)よりも優位にたつものです。

 

 

先日の合気道の演舞大会冒頭であいさつの中で

(12月24日 第19回合気道鴻心館演武大会)

 

勝つことより、負けないことだと

宮本武蔵の五輪の書でのコンバットコンセプトを話しましたが

 

野生界でも人間社会でもそうですが

 

身体のぶつかりあう戦いとなると

勝っても負けても大なり小なり

肉体的な傷を負うことになります。

 

勝負はやらないとわからないといって

始めるのは

最も無策の中の無策です、

 

では最も良いのは

戦わずして相手(敵)を退散させてしまうことです。

 

そんな事があります。

野生界でも

 

それが威嚇ディスプレイです。

(動物行動学の用語)

 

空手道の突きを出す前の構えがそれにあたります。

「拳頭をあいてに向ける」ということです。

 

鳥類なんかは、羽毛を逆立たせたり、羽をひろげますね。

 

魚類であれば鰓を広げて、自分の優位性を誇示します。

 

4足哺乳類なんかは

家の🐶でも「うーっ」とうなり声という音声も

相手を威嚇しています。

 

しかし、威嚇ディスプレイは

大体においてボディを使って相手に

 

近づくなよというシグナルを届けます。

 

拳頭を相手に照準をあわせて、

相手に見せるとというのは

 

四足哺乳動物の「おおきな牙」をむくのに同じなんです。

サルの仲間でも

大きな口をあけて犬歯をみせる行為も同じです。

 

不要な戦いというものがあります。

 

しかし、縄張りを守るのは

人間でも動物でも同じで、

 

その守るということと

戦うと傷ついたり、死に至ることもあるという

 

そういう相反する

矛盾に解決をつけたのが「威嚇ディスプレイ」だといえます。

 

 

日本武術むすび協会公式ウェブサイト👇

 

 

 

 

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