目標設定は、仕事の効率や品質を向上させるために欠かせないスキルです。

 

しかし、目標設定だけでは十分ではありません。

 

目標を達成するためには、その過程で何をどう行うかが重要です。

 

そこで必要なのが、「プロセス目標管理」という手法です。

 

これは、設定した目標の達成に向けて、どんな行動をするかを計画・実行・評価するサイクルを繰り返すことで、自律的な学習能力や問題解決能力を高める方法で、自分の仕事の質や量だけでなく、自分の成長やモチベーションにも大きく影響します。

 

この研修では、プロセス管理の「基礎」と「実践」について学んでいきます。

目的

❖プロセス目標管理の基本を再認識する

プロセス目標管理とは何か、なぜ必要か、どんな効果があるかについて学びます。

 

プロセス目標管理とは、業務遂行における一連の流れ(プロセス)に対して具体的な目標を設定し、計画・実行・評価・改善を繰り返すことで業務効率や品質を向上させる管理手法です。

 

プロセス目標管理が必要な理由は、業務内容や環境が複雑化・多様化しているために単純な結果指向では不十分であり、業務遂行の過程や方法にも注目することで、問題発見や改善提案が容易になるからです。

 

プロセス目標管理がもたらす効果は、業務効率や品質の向上だけでなく、自己評価や自己改善能力の育成やモチベーションの向上にもつながります。

 

また、プロセス目標管理における組織・上司・部下それぞれの役割や責任について理解します。

 

組織は教育体制や予算を整備し、方針や指針を示すことでプロセス目標管理を支援する。

 

上司は部下と協力して適切な目標設定や計画立案を行い、進捗確認やフィードバックを行うことで部下の成長促進を図る。

 

そして部下は自己分析や自己評価を行い、主体的に計画実行や問題解決に取り組むことです。

❖適正な目標設定の考え方やスキルを習得する

適正な目標設定とは何か、どんなポイントがあるかについて学びます。

 

適正な目標設定とは、自分自身や部下・後輩の能力やニーズに応じた適切なレベルや期限の目標を設定することです。

 

適正な目標設定が重要な理由は、高すぎる目標は挫折感やストレスを引き起こし、低すぎる目標は成長意欲やモチベーションを低下させるからです。

 

適正な目標設定のポイントは、具体的、明確、測定可能、到達可能で時間的制約がある(SMART原則)ことや、計画・実行・評価・改善(PDCAサイクル)を活用することです。

 

このSMART原則やPDCAサイクルなどのツールを用いて、具体的な目標設定の方法や例を学びます。

 

例えば、「売上高を10%増加させる」という結果指向の目標ではなく、「新規顧客数を月平均20件増加させる」というプロセス指向の目標にすることで、SMART原則に沿った目標にすることができます。

 

この「新規顧客数を月平均20件増加させる」というプロセス指向の目標に対して、「毎日5件以上の見込み客に電話する」「毎週1回以上のセミナーを開催する」「毎月1回以上のフォローアップメールを送信する」など具体的な行動計画(計画)を立てて実行し(実行)、新規顧客数や見込み客数等の指標(KPI)で進捗状況や成果を測り(評価)、問題点や改善点を見つけて修正していく(改善)ことでPDCAサイクルに沿った効果的な業務遂行が可能になります。

❖目標管理成功の鍵であるスケジュール化を理解する

スケジュール化とは何か、どんなメリット・デメリットがあるかについて学びます。

 

スケジュール化とは、業務内容や期間・順序・担当者等を明確化し可視化することです。

 

スケジュール化が重要な理由は、業務の進捗状況や成果を客観的に把握しやすくなり、問題点や改善点を見つけやすくなるからです。

 

スケジュール化のメリットは、業務効率や品質の向上だけでなく、自己管理や自己評価能力の育成やモチベーションの向上にもつながります。

 

一方でスケジュール化のデメリットは、スケジュール作成に時間や手間がかかることや、変更が発生した場合に柔軟に対応することが難しいことです。

 

また、計画・実行・評価・改善の各段階で必要なことやポイントを学びます。

 

計画では目標設定に基づいて業務内容や期間・順序・担当者等を明確化し、実行可能で合理的でバランスの取れたスケジュールを作成する。

 

実行ではスケジュール通りに業務を遂行し、進捗状況や成果を記録すること、評価では記録されたデータを分析し、目標達成度や問題点・改善点を把握する。

 

そして改善では分析結果に基づいてスケジュールや業務方法等を修正し、次回以降の業務遂行に反映させる方法を習得していきます。

カリキュラム【6時間】

  1.目標管理の基本
1)プロセス管理の基本と仕組み  
2)目標設定の勘所
3)ブレークダウン実習  
2.目標設定のチェック
1)どこまで、いつまでの確認 
2)チェックリストによる検証
  3.個人目標設定実習
1)ブレークダウンによる個人目標設定
2)設定目標の検証~何を、どこまで、いつまで、どのようにの検証  
4.目標管理成功の鍵~スケジュール化実習
1)スケジュール化と進行管理   
2)進行管理の具体的事例
3)スケジュール化実習        
5.まとめ

研修情報提供元 : 
JMI(株)日本マネジメント協会東部©
株式会社日本マネジメント協会(宮城県仙台市・東京都)|ビジネス研修・セミナー(DiSCディスク、FST、CNOSS) (jmi-e.co.jp)