真紅王 第一章 ⑧ | ★俺を殺したって★何もないぜ★

第一章 ⑧「謎の戦い」


蓮と森羅は城の復興を手伝い 榛錠は町の城壁の改修を行っていた


「メンドくせぇ・・・とどめようとした俺がバカだった・・・」


蓮と森羅のほうでは


「ワッセ ワッセ ワッセ・・・」 力を合わせて 物運び


そして 旅を先に続けている三人のほうでは

今 船に乗っていた


「疲れた・・・休ませてくれ・・・」 炎獄がそう言うと 

「オイオイ・・そんなんじゃ ダメだろ・・・まだ半分だぞ」 韻極がそう答える

「そーだよ! 頑張ろう あと半分だから」 版木もそう言った


一日後


陸地を歩いていた


「まだ着かないのか?・・・もう一歩も歩きたくねぇよ・・・」

「我慢だ我慢だ」

「うんうん」


さらに一日後


「いったい いつになったら着くんだよ・・・」


「多分まだまだ」

「多分そうそう」


「どーゆーコンビだよ!!!!!」


さらにさらに一日後・・・


「バテッ・・・」 ついに倒れた


「俺も疲れたな・・・」

「同じく・・・」


「俺の足はすでに定休日状態だ・・・」


「なら あそこの木陰で休もう」

「うんうん」


一方その頃


「やっと終わったねー」森羅がそう言う 

「うん これで旅が続けられるね」蓮が答える

「もう肩の力がなくなったよ・・・」榛錠はこう言っている

(もう 魔界のヤツはこんな仕事をさせに俺をここまで送ったのか・・・ヒドすぎる・・・いっそのこと向こうに寝返ろうかな?・・・)


旅を再開した 蓮達三人は船に乗った

そして一日後 陸地


「着かないなぁ・・どうなってんだろう・・・」

「さあ? でも歩かなきゃ進まないよ」

「そうね」


さらに一日後 陸地


「なんで着かないんだ・・・」

「さあ? そろそろ着いてもいいと思うけどね・・・」

「そうよね」


さらにさらに一日後 陸地


「バテッ・・・」 榛錠も倒れる・・・

「このぐらいで倒れるなんて・・・体力なさすぎでしょ・・・」 「うるせぇ・・・」


「でも休んだ方がいいわね あそこの木陰で休みましょう」


「ってかどうなってんだろう 地図のここらに着かない・・・」 「うん・・・」 「いつまでここにいればいいんだろ・・・」

こんな話声が聞こえた・・・


もちろん その話声が炎獄達であったことは言うまでもない


「誰かいる・・・」 「魔界からの人間じゃない?・・最近ここらをうろついてるって聞いたわ・・・」 「なに!?・・・」


「海底!ドリラードファイン!」 「嵐風!ウィングバギーレ!」 二人の戦闘状態

(よし コイツらの戦闘方法を観察しておくか・・・)

「デザートグレシオン!」 「ガォォォオオオオオ!!!」 虎が現れた しかもそれは砂で作られている

「嵐風龍王! 龍王激殴打!」 龍のごとく 襲いかかる!


「む?敵??」 「どうやらそのようだ いくぞ」


「炎獄!ノヴァドラゴン!」 「天空!ガトーバローラル!」 「邪帝!ゲイルドザーナ!」

三人の戦闘状態


「炎龍奥義!対空奥義戦法! ドラゴンスレイヤー!!」 龍の体を貫くがごとく 槍は森羅の体を貫いた


「うぁぁ!!・・・」


「! 森羅か!」


「天龍奥義!対地奥義戦法! テザートスレイヤー!!」 虎の体を裂くがごとく 剣は砂の虎を超えて 蓮を斬った


「うっ・・・」


「まさか! レンか!?」


「・・・ 出番なしか・・・というか なぜ同士討ち・・・」


負傷した 二人の手当てをしながら 話をしていた五人 榛錠はいつのまにかいなくなっていた


一方魔界では


「大魔王様 ヤツらのうちの四人の戦闘技術を記録してまいりました」


「そうか ご苦労・・・そのままヤツらの監視を続けておけ」

「それにしても わしがあの地帯に呪いをかけておいて正解だったとはな これぞびっくりというものか」


まぎれなく 報告をしていたのは榛錠


魔界からの軍勢が来そうな時に 英雄たちがこのようでは困る・・・

地球の運命やいかに・・・


⑨に続く