夜勤の私が職場に到着するのはいつも21時半ごろなのだが、
おとといの夜の出勤時、
職場の庭をエントランスに向かって歩いていたら、
庭の歩道を何か虫がゆっくり横切ろうとしているのが、
薄明りに辛うじて見えた。
一瞬カナブンかなと思い、
こんな所でまごまごしていたら誰かに踏み潰されてしまうぞと、
しゃがんで移動させようと近くで見たら、
なんとセミの幼虫である。
セミなんて普段は成虫しかお目にかかれないし、
幼虫の姿と言えば大抵もうカピカピで動かない中身のない抜け殻の状態か、
運よく羽化してる最中のものに出会えれば幸運なくらいだが、
おととい見たのはなんと地中から出てきて羽化する場所を探している最中の、
まさに動いて活動している幼虫で、
私はそんな生きた幼虫を見たのはこれが初めてであった。
もっとよく観察したかったがそうもいかず、
私はすぐ近くの木の幹に移動させて、
朝にはそこに抜け殻があるのではないかとの期待を抱きつつエントランスに入ったが、
仕事を終えてその木の幹をしげしげと見てみた所、
残念ながら近辺には見つからなかった……。
しかし今頃は、
アブラゼミかツクツクボウシかわからないが、
無事に羽化して成虫として空を飛び樹液を吸っている事だろう。
私はその成虫に、
貴重な姿を見せてくれて有難う! と言いたい。









