大阪校昼24期 堀宏道さん | 日本メンタルヘルス協会卒業生のご紹介

日本メンタルヘルス協会卒業生のご紹介

日本メンタルヘルス協会を卒業された後、心理カウンセラーとしてだけでなく、独立されたり、講演活動を行ったり、また本を出版されたりと、様々な業種で幅広く活躍されていらっしゃる方がたくさん!ここでは、そういった活躍されている卒業生の皆さんをご紹介していきます。

 

いつも穏やかな優しい笑顔で受講にお越し下さる堀さん晴れ

 

 

その笑顔にたどり着かれるまでには、

ストレス障害だった日々もあったそうです。



大きな悲しみを抱えて、がむしゃらに学んだ日々。



そして今は、ご自身のストレス障害を乗り越えて、

メンタル研究コースを卒業後、

「惨事ストレス」の対策研修会も開催されていらっしゃいます虹



日本メンタルヘルス協会卒業生のご紹介


① メンタルに来られたきっかけは?


私が働いている消防署の管轄内には山岳地帯があるんですが、

そこで弟が遭難死をしてしまったんです。



弟とは離れて暮らしていて、1年ぐらい会えていなかったので、

死んだ後に、弟が何を想って、

何を考えていたかわからなかった事が、とにかく後悔でした。



もっと話しておけばよかった・・・

もっと話しを聴いておけばよかった・・・



その後悔が募って行って、とにかく知りたいと思ったんです。



どうすれば知れるんだろうと思った時に、

NECのWisdomニュースの衛藤先生のコラムを読んで、体験講座に行ってみようと思いました。



心理学を勉強したら、

弟が何を考えていたか少しはわかるかもしれないと思って。




② 体験ガイダンスの印象はいかがでしたか?


とにかく凄い先生だと思いました。

ここで勉強すれば、何か解かるかもしれないと思いました。



でも、実を言うと、

その頃は必死だったので、ほとんど記憶にないんです・・・。



後になって気づいたのは、

自分はその頃PTSD(心的外傷後ストレス障害)だったという事です。


※ PTSDとは、命の危険を感じる様な体験が元となり、

 その後様々なストレス障害を引き起こす疾患


基礎コース、研究コースと、必死で受けて、

講座を受けている間もずっと、

「とにかく食らいついて行こう!これを放したら何もわからなくなる!」

と思っていました。



同じ講座を再度受講するまでは、

学んだことを噛み締める余裕もなく、

詰め込むだけ詰め込んだという感じでした。




③ 学んでみてご自身が変化されたと思いますか?


大きく変わりました。


母や妹が

「あのお兄ちゃんがこんなに変わったのは、

 一体メンタルには何があるんだろう!?」と思ったらしく(笑)、

二人ともメンタルに通いました。



子供と妻から言われるのは、

今まで怒鳴っていた状況で怒鳴らなくなったという事です。

自分でもそう思います。


今でも時々ストレスが溜まって、イライラしてしまう事もあります。

でも、後で謝るようになりました。


今は、自分が怒ると

「もう一回メンタル行って来~い!」

と家族から突っ込まれます(笑)



でも以前は、そんな冗談を言える家族関係じゃなかったんです。

いつも怒鳴って相手を抑え付けてましたから、

家族は私を怖がっていました。



今は、娘が悩み事を相談してくれる様になりました。


今までの僕なら愚痴も話も、聴きませんでした。

娘が愚痴を言っても、正そうとしていました。


でも、講座で学んだ「正そうとする前にわかろうとせよ」

相手の話を聴くことで、大きく家族関係が変わったんです。





④ 学んだ事を、今はどの様に活かされていますか?


研究の卒業式でも衛藤先生に宣言したんですが、

防災心理学を広げたくて、

今は「惨事ストレス対策」の研修会をしています。


惨事ストレスは阪神大震災の後、少し注目されましたが、まだまだ浸透していないのが現状です。



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消防職員は、

10人助けられても1人助けられなかったら、

自分を責め続けてしまいます。


世間が持っている勇敢だというイメージの裏側には、

多くの消防職員が惨事ストレスを抱えています。


ストレスがあって当たり前、

それに耐えられないなら辞めれば良いという風潮があったりもします。


でも、それさえ克服出来れば、

凄い技術を持っている素晴らしい職員がたくさん居ます。




私もふと夜中に、子供が生きているか確認してしまう頃がありました。

スーパーの館内放送にさえ反応してしまう。


仕事以外の時間でも、

神経が常に緊張状態でリラックス出来ていないんです。



自分達では普通だと思っていたことが、

心理学を学んで普通じゃないことがわかりました。



その頃、毎日自分で

「自分はもう大丈夫だ、自分はもう普通、もう元気!」と言っていたんです。

それがもう普通じゃないでしょ(笑)


それぐらい自分はしんどかったんだとわかりました。



私の場合は、同僚が何時間も私の話しをうなずいて聴いてくれました。

今振り返ると、彼はまさにカウンセラーです。

聴くことが、人の心を癒していくことを彼に体感させてもらいました。

今でも言葉では言い表せない感謝の思いです。



話を聴いてくれた同僚にも恩返しがしたい。

だから、仲間に「惨事ストレス」について知ってもらい、

心と体をケアする方法を伝えて行きたいと思っています。




⑤ メンタルをこれから受講してみようかと考えている方へメッセージをお願いします。


うちの職員も来ましたけど、

私がその時に言ったのは、

「2時間半喋り続ける凄い男を観に行こう!」です(笑)



衛藤先生が講座で教えて下さった、

「好き」の反対は「嫌い」じゃなく「無関心」

まず知ることから始まると思います。



だから、「まず凄い男を見に行ってみよう!(笑)」

気軽に来てみたら、持って帰れるものがたくさんあると思いますよ!



京都新聞「惨事ストレス対策」

http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20110217000044



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勇敢なイメージがあるから余計に弱音を吐けない部分がある。

でも、それでは隊員の心も体も壊れてしまう。

僕が仲間に救われたから、仲間を救いたい!


そう熱く語る堀さんの想いは、

きっとすでに多くの仲間の心に届いていることと思います虹


堀さんの活動が広く浸透し、

一人でも多くの方の惨事ストレスが和らぎますようにお祈りしておりますクローバー


堀さん、貴重なお話をありがとうございました!




日本メンタルヘルス協会 http://www.mental.co.jp/