4月19日(土) 兵庫県姫路みなとドーム

第1試合15分一本勝負
川部雪江
(7分49秒、地獄絞め)
×ソフィーヤ・ヴァーリィ(EWA)

変わらず第1試合の川部。悩みすぎの部分が多々見られるが、ヴァーリィとの試合でよみがえることが出来るか。
リング中央での握手から、反時計回りに動きながら様子をうかがう静かな立ち上がり。両者ほぼ同時に組み付くと、スタンディングでのポジション争い。ビクトル投げにはいるヴァーリィだが、川部はこれを崩したので不完全な形。そこからグラウンドでのポジションを取り合う形。玄人好み、第1試合らしいスパーリングのような展開と言えば聞こえがいいが、観客席の反応としては期待はずれの雰囲気。
5分を過ぎてヴァーリィが大きな動きで打撃織り交ぜはじめると、川部は対処にとまどい押されはじめる。そして垂直落下式のフロントスープレックスを狙うヴァーリィ。しかし、川部がホールドをはずすとヴァーリィをうつぶせに倒し、そこから地獄絞めで試合が決まった。
短い試合ながら、激しく息をつく川部。力無く首を横に振ると、客席に礼をして引き上げていった。

 これまでのこの二人の意地の張り合いを知っているものからすると拍子抜けするほどあっさりとタップしたソーニャ。控え室へ続く通路で雪江を待ち受けていたソーニャは、その姿に気がついた雪江を奇妙に表情のない顔で見つめた。
ソーニャ「ユキエ、あんたわたしを誰だと思っているの?」
川部雪江「え?! ど、どういう意味ですか、ソーニャさん」
ソーニャ「一応まだ名前は覚えててくれたのね。でも今のユキエ、誰が相手でも同じ試合しかしてない。わたしはカーシャでもカミニシでもないのよ」
川部雪江「…………!!」
ソーニャ「自分だけしか見えてないんじゃ、そりゃ誰が相手でも同じよね。悩んでるのも、辛いのも、苦しいのもわかるけど、試合のときくらいわたしを……対戦相手を見なさい。顔を上げなきゃ進むべき道だって見える訳ないわよ……」
川部雪江「…………」
 言葉を失い、俯いてしまった雪江をごく僅かな間辛そうに見つめていたソーニャだが、結局そのまま何も言わず、控え室に消えていった。雪江は震える声で、言い訳と分かっていながらも。
川部雪江「体が思うように動かなくて・・・繰り返してきた最低限の動きしか出来なくて・・・。・・・・・・。分からないです、何がプロレスなのか・・・」
そうつぶやくことしかできなかった。


第2試合KOオンリーマッチ15分一本勝負
×高岡ユーリ
(8分23秒、KO:霞三連)
霞月いおり(DIA)

サザンカップとはまた違うWWPL式格闘技戦KOルール。霞月が参戦しているのならこのルールを行わないのは嘘である。
縦横無尽に蹴りを繰り出す霞月に、高岡はガードを固めつつ間合いを詰める。高岡、凌ぎきると一気に組み付いて霞月の足を掴み崩しをかける。霞月は前のめりになって両手をつく。高岡はそのままひっくり返して上に乗るといういかにもアマレス的な動きでマウントポジション。そして上から掌底を連発。
霞月、掌底を打ち込もうとして重心が浮いた高岡をブリッジで前方に崩し、上に乗られたまま後頭部に蹴りを入れる。威力はそれほど無いが、無防備なところに受けた高岡は動きが止まる。そこに霞月の蹴りが襲いかかる。
プロレスであることを上手く利用し、場外へ転がり落ちる高岡。間合いを取ってたって直そうという腹づもり。しかし、なんと霞月がトップロープを飛び越える跳び蹴りで襲いかかる。不意をつかれた高岡は場外でダウン。場外カウント18でギリギリリングに戻った高岡だが、もはや反撃の余力はすくない。
なんとか霞月の蹴り足を掴んでアンクルホールドを狙う高岡だが、これも跳び後ろ蹴りの要領で霞月に蹴飛ばされてチャンスを失い、霞三連を浴びてKO。

高岡ユーリ 「痛え~。今日は完敗だよ。ったく、蹴ることしか頭にないのかアイツは」



第3試合イリミネーションタッグマッチ30分一本勝負
MACHIKOラブリーベル<ビューティ・コネクション>
×神西志乃坂倉宏子(KIZUNA)

MACHIKO(6分22秒、両者リングアウト)神西志乃
ラブリーベル(12分26秒、ラブリーロック)坂倉宏子

おなじみになってきたBコネのファッションショー式入場。いや、もはや入場ショーと呼ぶべきか。
意外にも坂倉と調子を合わせてタッグマッチの形式を上手く作る神西。サンドイッチのミドルキックや、ダブルのブレンバスターをMACHIKOに放っていく。
しかしBコネも黙っていない。MACHIKOのリバースダブルリストアームサルトにベルのフライングニールキックが合わさった攻撃で神西にダメージを与え、坂倉には鞭を使ってロープに固定すると左右から顔面を足で押さえつける。
そしてまずはMACHIKOが神西を自分の体に縛り付けて両者リングアウト。そして失格になったにもかかわらず試合に介入してしまう。反則を上手く使ったBコネ、フィニッシュは「必殺」ラブリーロック。さしもの坂倉もこれは逃げ切れずギブアップ。タイトルマッチに向けて調子の上がってきたBコネ。いっそうタイトルマッチへの期待度が上がってきた。

ラブリーベル 「この調子でタイトルも頂きですわ」
MACHIKO 「さて、アヤササの試合ぶりをゆっくり観察しておきましょう」

坂倉宏子 「単純にチームの熟成の差。それ以外にないよ。プロレスはアバウトにカウント5までの反則は許されているからね。そこがホント、他のスポーツや格闘技にないプロレスならではのことだから。それを上手く使われちゃったね。もう少し、その辺がわかってきたら全然変わると思うよ、神西は。頭固いかと思ってたけど、ちゃんとプロレス勉強してる。私が言ったから変わったわけじゃないだろうけど(笑)。その辺だよね、川部も。同じだったんだからさ。ほんの少しでいいから角度を曖昧にすればさ、隙間が絶対見えてくるんだから。とことん悩むことが大事。誰とは言わないけど、優しさと哀れみを勘違いしないようにしないと。声かけてやりたいだろうけど」




第4試合30分一本勝負
笹渕愛(DIA)&○綾瀬友美(DIA)<アヤササ>
(9分11秒、ゲーム・オブ・デス)
×ファニー・ライトニング(SPWA)ロナ・ヴァン・ダム(SPWA)<エクストリーム・エキスプレス>

アヤササとEEが激突。二人とも160センチのEEに対し、アヤササは180。体格だけ見るとどちらが日本人選手なのか分からない。
動きの早さ、激しい攻めを見せようとするEEだが、押し切ることが出来ずにタッグワークとパワー差で押し返されてしまう。特に笹渕のアマレス式グラウンドでのしかかられてスタミナをいつも以上に消費させられる。
そして綾瀬がゲーム・オブ・デスによってライトニングを仕留めた。

綾瀬友美「間違いなく好調です。あれだけ激しく動かれたって、こっちのペースにもって来れるんですから。今日の勝ちはほんとに大きいですね。…ベルトですか?…もちろんDIAに持って帰ります。そろそろチャンスをモノにして…あ、この先はベルトを取ってからお話しますね。」
笹渕愛「勢いに乗れて、自信を持って試合が出来てるのが大きいかなと思います。冥土倶楽部に勢いをつけるためにもベルトは持って帰りますよ。」

ロナ・ヴァン・ダム 「連戦の疲れってとこね。ああ、情けない!」
ファニー・ライトニング 「相手のテリトリーに付き合ってバカ見たわ」



第5試合ノータッチタッグ30分一本勝負
渡辺智美芹沢すずな松井香織
(14分32秒、スクリュードライバー)
ルシフェル華山&×セラフィム・レイ豊多摩奈美

渡辺が試合前にマイク。「あのさあ、タッグマッチに豊多摩が入るってのは・・・援軍じゃなくて逆にハンデよね」と笑いを取る。
ダブルドラゴンは世界戦前の調整という雰囲気も見せつつ、天使同盟を迎え撃つ。ところが、その天使同盟のコンビネーションが上手くいかない。華山が芹沢を抑えてレイがミサイルキックを狙ったときも、誤爆してしまう始末。ダブルドラゴンの上手さが光ったが、反面他のコンビネーションが少々物足りなく感じた試合。渡辺がスクリュードライバーでレイを沈めて試合終了。

サプライズは試合終了後。スクリュードライバーを受けて倒れたレイに、華山がストンピング。豊多摩が華山を羽交い締めにして止めるが、それでも向かっていこうと暴れる華山。しばらくして落ち着いたか華山、「利用してやろうと思って近づきましたけど、全く役に立ちませんねこのバカ天使!」と罵声を浴びせる。「やはりWWPLに天使は二人もいりません!今月最終戦で天使・コントラ・堕天使を希望します!」と、突然の宣言。対するレイも「自分から仲良くしようと言ってきたり役立たずって言ったり、自分勝手だよ!あたしが懲らしめてあげるんだから!」と受諾の返答。さらに
華山「どうせなら、負けた方はキャラを変更して二軍からやり直しません?最も、負けるのが怖いのでしたらこの条件は受けなくてもよろしいですけれど」
レイ「そんなこと言って、後悔するのはそっちだよ!」
なおも罵声合戦となる両名。売り言葉に買い言葉、とばかりにお互い今までの不満をぶちまけながら強制的に退場させられた。



第6試合30分一本勝負
ディアナ・アームストロングインフェルナルREIKO<ファニーウイングス>
(13分37秒、片エビ固め:テキサスドライバー)
×水瀬沙夜荒谷久美(KIZUNA)

レフリーがガードを注意してリング内から目を離した隙に、手錠で荒谷をコーナーに縛り付けて水瀬を攻めるFW。スーパーパワーボム、トライアングル・ドリーマーと攻め込まれるが何とか耐える水瀬。その間に荒谷が手錠をはずし、まずガードを断崖チョークスラムで場外に叩き付けるとカットに入る。
そしてREIKOに水瀬渾身の鶴田式バックドロップが見事に決まり、フォール。ディアナがカットを阻止しようとする荒谷ごと倒れ込んでなんとか3カウントを阻止するが、REIKO立ち上がれない。むりやり引き起こそうとする水瀬だが、REIKO動かず。そこで試合権利を荒谷に譲り、荒谷が低空高速ムーンサルトで降りかかる。が、REIKOこれを転がって回避するとディアナが入ってきてデスバレーボムで荒谷をマットに突き刺す。そして荒谷にREIKOのムーンサルトが決まるが、これはカウント2。
REIKOと荒谷がそれぞれチェンジ。水瀬がショルダータックルでディアナを転倒させると、ボディシザースで胴を締め上げる。ディアナ、強引にレッグロックではずす。そしてエルボー一発からテキサスドライバー(みちのくドライバー2)からフォール。REIKOとガードが荒谷のカットを防ぎ、3カウント。


インフェルナルREIKO 「ちょっとはやるじゃないの。でも、まだまだ甘いわ」
ディアナ・アームストロング「最低これくらいの歯ごたえが無いと潰し甲斐が無いわ。ま、どっちにしてもワタシ達の相手じゃないけれど」

荒谷久美 「だからキレイな試合すんなって何度言ったらわかんのかな、水瀬は! 別にラフしろとか、そんなこと言ってないでしょうが! がむしゃらに試合しろって。もっともがきなさいよ、試合のなかで! いいプロレス見せようとか、かっこつけるんじゃなくてさ。技の品評会やってるんじゃないんだから! まず闘い。そこからでしょうが!相手にぶつかって行く気迫を見せなさい!!」