サッカーコラム Jリアン

サッカーコラム Jリアン

自称サッカーライターが、主にJリーグについてのコラムを執筆しています。

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杯メンバー発表を終え本格的に戦闘モードに入ってきた日本代表。
その強化試合として24日日韓戦が行われた。
先発メンバーは岡崎を1トップに据え、その後方に本田、中村を置き遠藤、長谷部がボランチを担った。

試合開始から韓国の球際の強さが目立ち、そのまま飲み込まれるようにパク・チソン一人にやられた。
韓国は序盤から引き気味で奪ってカウンターの戦術。
一方の日本も奪ってカウンターの形に持っていきたいのだが、下がりすぎの本田、センターFWとして仕事をしない岡崎らによってチェックが激しい韓国DFにボールを掻っ攫われる。

しかし、このゲームで一番代表選手に値しなかったのはNo.10中村俊輔だった。
日本は攻撃を仕掛ける際一度は中村にボールを預けた、しかし中村はスピーディーな攻撃の芽を自ら摘むように攻撃のスピードを殺し続けた。
「ボールを落ち着ける」のではなく、「ボールと遊んでいた」。それも周りの状況を無視して。
大勢のサポーターの前で自分のキープする姿のみを見せつけようと必死だった。しかしそれは日本中の誰の為にもならない。
その様は中村を「スピードキラー」と呼ぶしかない。「戦術は中村」と言わんばかりの周りを無視したボールキープ、世界に自分をアピールしたければリフティングの動画をYoutubeにアップすればいい。
そんなエゴを日本代表に押し付けるのはもう止めだ。

自分のアピールを殺して空気を読んだ攻撃をする本物の司令塔になるのか、FKしかチームの為にならない邪魔者になるのかは本人次第である。
しかし試合後のインタビューで言葉に詰まる姿を見る限り、1か月を切った本番までに生まれ変われるとは思えない。

今の中村にはアフリカの大地を踏む資格すらない。

よいよ開幕が迫ってきた、Jリーグ2009年シーズン。


J1で今年から採用された制度がある。「アジア枠」だ。
各クラブ、外国人枠(3人)とは別に、AFC加盟国籍の選手を1人保持することができる制度のことである。

開幕を控えた現時点で、アジア国籍選手を保持しているのは、J1 18クラブ中9クラブ。しかも外国人枠3人をフルに使って、+アジア国籍選手を保持しているのは、ヴィッセル神戸だけである。


開幕前の時点では、フル活用しているクラブはないに等しい。

さらにデータを挙げると、J1のアジア人選手11人のうち、なんと全員が韓国人(!)。日本でプレー経験がある選手は6人に上った。


このことから読み取れるのは、環境面ですぐに馴染める、調査や交渉がし易い、といったセーフティーファーストの構成が否めない。
導入元年とあってか、今オフの各クラブの動きは鈍りを見せた。


体的に注目選手を挙げていこう。


まずはガンバ大阪のチョ・ジェジン。
チョ・ジェジンは日本でもお馴染の選手で、説明不要である。高い身体能力からのポストプレーやヘディング、試合を決めてしまう’一発’までを兼ね備えたストライカーだ。
去年ガンバは、FWの人員に苦しんだ。バレーがシーズン途中に移籍し、横浜FMからロニーを獲得するもフィットせず。この緊急事態に、’ビッグクラブらしい’補強となった。


同じくガンバのDFパク・ドンヒョク。
Kリーグ蔚山ではキャプテンも努め、年齢も29歳と一番脂がのっている選手だ。
去年は山口智と中沢聡太がCBコンビを組むことが多かったが、清水から移籍してきた高木和道も加わり、より一層DFのポジション争いは熾烈なものになるだろう。


J2から移籍してきたアジア人もいる。
鹿島アントラーズのパク・チュホと、アルビレックス新潟のチョ・ヨンチョルだ。


水戸ホーリーホックからやってきたパク・チュホは、07年U-20W杯で韓国代表のキャプテンを務めた。
水戸でも昨季ルーキーイヤーながら、主戦力として戦い抜いた。左サイドとボランチができる、ポリバレントも評価対象となっただろう。
鹿島初の韓国人選手が、チームにどんなアクセントをもたらしてくれるのか楽しみだ。


横浜FCから移籍したチョ・ヨンチョル。
今年の新潟は矢野貴章、大島秀夫、ペドロ・ジュニオールなどFWの層を厚くした。
その中にJ2から若武者の参戦。下剋上となるか。


ジア枠制度が発表された当初は、”外国人だらけ”を懸念する声も上がったが、今はその心配はなさそう。
ざっと見たことろで、レギュラーが保障されているような選手は僅かである。ほかの日本人選手と競わせて、レギュラーに食い込んでいく、という構図が予想される。

逆に貪欲なアジア人がJリーグに殴りこみ、くらいの勢いでチームメイトと切磋琢磨した方が、クラブの刺激や相乗効果にも繋がる。

この11人が各クラブでどんな化学反応を起こしてくれるのか。その結果次第では、夏の移籍市場やオフの人事が活発になりそう。



ジア枠が新たな文化として、根付くのか。それとも年表を一行増やすだけにとどまり、風化してしまうのか。
彼らの活躍から目が離せない。

「梅ちゃんが帰ってきた!」
彼はそう叫んだに違いない。


梅田高志がFC岐阜へのレンタル移籍を終え、大分トリニータへ帰ってきたのだ。


梅田は派手さこそないが、献身的な動きと確かなキープ力、ドリブルを武器に、いぶし銀を放ち続ける32歳のプレーヤー。
「シャムスカマジック」の序章である、2005年アウェイ浦和戦で先制点を奪ったのも、この梅田だった。
岐阜へレンタル移籍するまでは、10シーズン在籍し、JFL時代から大分を知る生きた化石だ。
古参のサポーターには、そんな梅田のファンが多い。



人の大分サポーターが、2007年シーズンに大分でのホームゲームを観にいった時だった。
後方に座っていたその少年は、いかにも今風の大学生という感じ。大人し目に一喜一憂していた。
しかし、後半途中から梅田が途中出場するや否や、立ち上がり大声で「梅ちゃ~ん!」と叫びだすのだ。
知人は驚いた。若いサポーターの間では、西川周作(22)や森重真人(21)、金崎夢生(20)といった選手が人気がある。その中で、彼は最近めっきり出番が減った”梅ちゃん”に異常なまでの愛情と情熱を注いでいた。

興奮した知人は一緒になって「梅ちゃん!」と叫んだ。
すると今度は、少年のほうが驚いた顔をしたが、すぐに頬が緩み片手に持っていた’おにぎりせんべい’を勧めてきた。
「これ、どうぞ!」「おう、ありがとう!」
梅田のチャントが歌われる中、スタジアムの一角でハートフルな雰囲気を醸し出す2人がいた。



それから数ヶ月後。クラブのスリム化により、生まれ故郷でもある岐阜へのレンタル移籍が発表された。
もう30歳を過ぎて、ベンチにすら入れなくなった。さらには生まれ故郷…。大分サポーターは誰もが覚悟をした。あの少年も同じ気持ちだっただろう。


2008年。岐阜に凱旋した梅田は、J2に新参戦したFC岐阜をベテランならではの存在感で引っ張り続けた。
梅田は輝きを取り戻し、39試合5得点という大活躍でシーズンを全うした。



そして2009年。
大分サポーターにハッピーなニュースが飛び込んできた。
梅田が大分と契約更新し、復帰することが発表されたのだ。
このニュースの直後、’あの’少年のことが頭をよぎった。

去年ナビスコカップを制した大分。更なる飛躍を遂げるためにも選手層を厚くして、梅田のようなベテラン選手は、ピッチ内外で存在価値が高まる。

私が見る限り、岐阜での梅田はJ1レベルだった。そして長いJ2をフル稼働で闘ったことで、何かを得て帰ってきたに違いない。いや、確実にグレードアップしている。


そんな古巣へ帰ってきた梅田に期待せずにはいられない。
若手が多い大分だけあって、尚更注目したい。


び大分で、梅ちゃんの”熱い”、そしておにぎりせんべい少年の”ハートフル”な戦いが2週間後、火ぶたを切って落とされる。

長昭博がピッチに帰ってきた。
今シーズン、ガンバから期限付き移籍でトリニータに加入。しかしキャンプが始まる前、2月8日のトレーニング中にに右膝前十字じん帯損傷の大ケガを負ってしまった。
それからというものの長い長いリハビリ生活に励んだ。

ガンバではレギュラーポジションを失い、新天地を求めてトリニータへとやってきた。五輪代表への復帰も視野に入れアピールするつもりだったのだろう。
その中での大ケガである。もちろん開幕には間に合わず、目標にしていたであろう北京五輪への出場も絶望となった。
約7カ月近いリハビリ生活を終え、ようやくトレーニングマッチやサテライト戦に出場できるまでになった。
9月27日、対横浜F・マリノス戦。ようやく辿り着いた遠征メンバー入り。この日のトリニータのベンチ入りメンバーを見ても攻撃的な選手はFW高松大樹、MF清武弘嗣、そしてMF家長昭博。シャムスカ監督の中でも攻撃の切り札としてのオプションを想定していただろう。


合はトリニータが先制された。暫定首位のトリニータは攻めにいかざるを得なくなった。そんな時、ベンチで準備をする背番号14が映し出された。
後半26分。高松大樹とともにピッチへ送り出された。
トリニータサポーターは家長昭博の遠征メンバー入りが発表された時に、この日のために何か月もリハビリに打ち込んできた男がピッチに立つ瞬間の感動的なシーンを思い描いただろう。
しかし実際に家長昭博が投入されたときには流れが悪かったし、トリニータは点を取りに行かなくてはならなかった。
そんな中、家長昭博になかなかボールが集まらない。トリニータは流れを引き寄せられないまま敗北した。

皆が想像していたであろう感動的な復帰戦とは、残念ながらならなかった。
得意のドリブル突破に挑戦する場面すら作らせてもらえなかった。
プレーから言えば特に印象に残らず時間だけが過ぎていった。


しかし家長昭博本人にとってはそんなことは関係なしに感動的だったに違いない。
キャンプが始まる前の大ケガ。そこからの長くて辛いリハビリ生活。この日のために虎視眈眈とリハビリに専念してきた。そんな男が喜びを噛み締めないわけがない。

試合後インタビューでも「僕は大分に来てすぐ手術をして、長いリハビリがあったので、夏以降に移籍してきた選手と同じ状況。モリシ(森島選手)とほとんど同期ですね(笑)」と笑い飛ばしてみせる。
プロサッカー選手として、1点ビハインドの状況で何も出来なかったことは失格だ。しかし家長昭博にとっては大きな大きな第一歩になったに違いない。


れからますます調子を上げなければならない。
そして完全復活してハツラツとピッチを駆ける家長昭博を、我々は待つことにしよう。


本当の復活を成し遂げたとき、今日の復帰試合が笑い話になるだろう。
そんな思いで家長昭博の完全復活を期待せずにはいられない。

週の土曜日に、柏で行われたゲーム中にとても残念な出来事が起きてしまった。
レイソル・アレックスが右CKを蹴る際に、アントラーズサポーターのフラッグがアレックスの頭を突っついてしまったのだ。その後今度は逆サイドのCKをレイソル・栗澤僚一が蹴ろうとした際には、フラッグがわざわざ栗澤のいる場所へ大移動してきて突っつき始めたのだ!
悪質極まりない。選手を何だと思っているのか、何をしにスタジアムへ来たのか理解しがたい。相手選手をリスペクトできない輩はサポーターでも何でもない。

この出来事のせいで多くのアントラーズサポーターに負のイメージが付いてしまったことは非常に気の毒だ。


この出来事が起きた柏サッカー場はピッチと観客席の近さが売りのスタジアムである。ド迫力で観戦できる日本有数のスタジアムだ。
多くのサッカーファンは全国にサッカー専用スタジアムが増えることを望んでいる。私もその一人だ。
しかしこの利点を悪質に利用するようなことが起きると、サッカー専用スタジアムの増加に歯止めをかけてしまう。最低限のモラルが守れない一部のどうしようもない輩のせいでピッチとの近さに負の印象が付いてしまう。

アントラーズ側はこの輩を無期限での入場停止に処すると発表。さらにはアントラーズサポーターのビッグフラッグによる応援の禁止を発表した。


カシマスタジアムでのアントラーズホームゲーム時には多くのビッグフラッグがゴール裏に登場する。その数の多さは圧巻だ。Jリーグ有数のビッグフラッグの数で、スタジアムの雰囲気の一部を担っていた。
ゴールイン時に多くのフラッグが盛大に舞う様は名物シーンだ。相手CK時に小刻みにフラッグを揺らしてプレッシャーをかけるのも、相手選手にとっては目障りであっただろう。
しかしその名物が柏の地で一線を越えてしまったことによって、もう見れなくなってしまった。一Jリーグファンとして残念極まりない。



方、本日日産スタジアムで行われたF・マリノス対トリニータの一戦で、ピッチレベルで観戦できるエリアが設けられた。
日産スタジアムといえば、観客席とピッチとの遠さが”売り”である。陸上用トラックに設けられたそれはサポーターの不満とニーズに上手く応えたナイスアイディアだった。
TVで見ていても観客の表情まで分かるくらいの近さである。見ている本人たちは間違いなくド迫力を楽しんでいるように見えた。親子の「中澤近くで見たらデカかった!」なんて会話が想像できる。


Jリーグのクラブがホームとして使用しているスタジアムは、陸上用トラックが付いた”陸上競技場”がほとんどだ。
そこで今日のF・マリノスのように、トラックに観客席を設けるアイディアを全国に浸透させてみてはどうだろうか。
ひな壇のように造れば多くのシートを設けられる。さらにはピッチとの近さを体感してもらうことができる。
新しくサッカー専用スタジアムを建設するとなると、莫大な費用と時間が必要だ。そこでこのように陸上用トラックを有効活用するのである。

このアイディアが全クラブに浸透していけば、「即席サッカー専用スタジアム」が全国にできることも可能だ。


かし柏での出来事のようなことが起きれば、このアイディアの浸透の妨げとなってしまって結局はサポーターに返ってくるのだ。遠回りの自業自得である。
このふたつの出来事から、サポーターのモラルを守ることがスタジアム環境の発展に強く結び付くことを感じた。


さあ全国に「即席サッカー専用スタジアム」を!