根日輪!
今回は【スイッチを押すとき】を紹介します
平成20年10月25日 初版発行
青少年自殺抑制プロジェクトセンターで監視員として勤務する南洋平
ここでは4人の少年少女に
自らの命を絶つ【赤いスイッチ】をもたせ
実験をしていた
極限状態で軟禁され
孤独に耐え切れず次々と命を絶つはずが
この4人」は“7年間もスイッチを押さない”という異例の子供だったのだ
彼らが生きたいと願うその理由を聞き
南は脱出を図るが
そこには非情な運命が待ち受けており------!?
一番泣ける山田悠介作品ついに文庫化!
という序章です
プロローグ
いつもと変わらぬ日曜日
そのはずだった
それは真冬の出来事だった
外から聞こえる強い風
空き缶の転がる音
玄関にかかっている表札が、カタカタと扉を叩く
正午を少し回った頃、突然、二階建ての古いアパートの一室から、ただならぬ悲鳴が上がった・・・
所々に飛び散った血の跡
男の手に握られている包丁の先から、ドロっとした赤い液体がポタポタと床に垂れる
すぐ傍には、首や心臓をめった刺しにされた三人の男たち
一人は目を剥き、舌をダラリと出している
残りの二人はうつ伏せになって倒れている
三人ともピクリとも動かない
包丁を片手に立ち尽くしている男の後ろには
口をパクパクと動かしている女と
泣きじゃくる子供が一人
男は、震えながら振り返る
そして、青ざめた表情を浮かべ、二人にこう呟いた
俺は・・・
男は刃先を自らに向け激しく動く心臓に突き刺した
身体に包丁が突き刺さったまま、男は床に崩れ落ちる
玄関先の無残な光景
四つの死体を、呆然と見つめる女
子供の泣き叫ぶ声が延々と響いていた・・・・
ここまでです
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