神奈川県道６１号 平塚伊勢原線
神奈川県平塚市虹ケ浜・龍城ヶ丘の八間通り入口交差点から、伊勢原市伊勢原・板戸の伊勢原交差点までの約１０．４ｋｍの主要地方道である。
地図を見ればわかるが、平塚市内は南北にほぼ一直線に突っ切るバイパス的な広い道である。
伊勢原市内に入ってからは、昔の道を拡張したような雰囲気を感じさせる道である。
私にとっては６１号線と呼ぶよりも、 「伊勢原街道」 と呼ぶ方が馴染み深く、私が高校生だった頃、平塚市内はまだ工事中だったはずだ。
通過する自治体は平塚市、伊勢原市である。
２０２１年1月３日、この県道６１号線を平塚から伊勢原に向かって歩いた。
時刻は８：１７、ここは八間通り入口交差点。
県道６１号線は写真奥に続く道であり、左右に交差する道は国道１３４号線である。
この日は１月３日、箱根駅伝復路の日である。
数時間後に駅伝選手たちがこの交差点を通過するはずだが、自粛ムードのためかその気配は全く感じられない。
先に書いたが、この道はバイパス的な道のためか片側一車線区間でも道幅や歩道は広い。
東海道本線は、踏切や高架ではなく地下道で下を抜ける。
ここは名無しの交差点だが、交差する道は重要な道。
地元では 「八間通り」 と呼んでいるが、この道は由緒正しき 「旧東海道」 である。
数年後仕事を引退したら、旧五街道を歩いて制覇（それも往復）することが私の夢である。
この道を京都に向かって、あるいは日本橋に向かって歩く日が楽しみである。
検察庁前交差点では、国道1号線が交差する。
ここは追分交差点。
「追分」 という地名は各地で見られる。
「追分」 とは道が分かれる場所や、街道の分岐点を意味するそうだ。
その名の通り、左に行く道は 「秦野街道」 と呼ばれる。
途中見かけた中原の碑。
葛飾北斎 「相州中原の富士」 がはめ込まれていた。
極度のデフォルメが無ければ、延々と続く田んぼの向こう側に富士山がこのように見えていたのだろう。
豊田本郷交差点では、県道６０５号線が分岐する。
豊田本郷をから先は市街地を抜けて、田んぼや畑の中の道となる。
畑の向こう側に見えるのは、この辺ではシンボル的な 「大山」。
この山は説明の必要な無いだろう。
先程紹介した、 「相州中原の富士」 と似たような構図である。
先程の史跡から大きく離れていないのだから当たり前か？
これは何という柿だろうか？
まだたくさんの実をつけており、ムクドリが実をつついていた。
小田原厚木道路は地下道でくぐる。
小田原厚木道路をくぐると、伊勢原市に入ることを示す標識が現れる。
でも地図で見る限り、市境は小田原厚木道路をくぐる前に通過する。
ずっと広い道を歩いて来たが、伊勢原市に入ると道幅が狭まりバイパス的な道から、 「昔ながらの道」 と言った雰囲気に変わる。
色々な道を歩いていて感じることだが、自治体や道路事務所の管轄が変ると道の雰囲気もガラリと変わる。
管理者が変るのだからやむを得ないのだが面白い。
だが、この道はバイパスが旧街道に合流して雰囲気が変わったと見るべきだろう。
ここまで主要な道や鉄道は地下道で抜けて来たが、小田急線は踏切で越える。
この踏切は伊勢原駅横の伊勢原第一踏切。
例年多くの初詣客で賑わう伊勢原大神宮だが、今年は人影は少ないようだ。
時刻は１０：４５、ここが今回の終点、伊勢原交差点である。
交差する道は国道２４６号線。
今回はノンビリと歩いたせいか２時間３０分かかってここに到着した。
今回歩いた県道６１号線は私の生活に密着した道だが、通しで歩いたことは今まで無かった。
風景も見慣れた風景ばかりだったが、それはそれで楽しいものだった。
途中で見た富士山の雪が例年に較べて少なく感じたが、そのように感じるのは私だけだろうか？
次はどの道を歩こうかな？
