X1turbo 危機一髪 | PBX5 Bldg.

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お正月休みに、1990年代に使用していました「ホビーパソコン」(現在のパソコンとは異なり、主にゲームや自分でBASIC言語でプログラムを打ち込んでカセットテープやフロッピーディスクに記録する8ビットのもので、マイコンともいわれていました)、シャープのX1turboという機種をクローゼットの奥から出しました。

約20年ぶりのご対面。対応していたディスプレイモニター(ブラウン管)はテレビとして使っていたので寿命が来て今はなく、このパソコン本体とキーボード、BASIC起動用やプログラムのフロッピーディスクがある程度です。

30年前の電気製品。しかも長年使用していませんのでここでコンセントにつないでスイッチオンというのは危ないことです。コンデンサーなどが、劣化している可能性が高いからです。

 

そこで、内部点検をと、購入後初めてケースを外しました。フロッピーディスクドライブや、それを支える金属板などかなり重かったです。上に置かれるブラウン管モニターの重量に耐えられるよう、筐体は頑丈な作りです。そして、基板をチェックしましたら・・・

コンデンサーより先に、バックアップ(日付など)用のニカド電池周辺が変色、青いサビのようなものが周辺の部品にまで及んでいました。

これはニカド電池の撤去、基板の洗浄後の写真ですが電池から漏れ出た液で基板のパターン(銅箔でできた配線)やハンダ、部品の印刷まで蝕まれていました。その液漏れした電池は

GS製の密閉型ニカドバッテリーというものでした。

この事態に驚き、ネットで調べましたら1980年代から1990年代にかけて製造されたホビーパソコン、シャープX1,X68000、NEC PC-8801などで同様の液漏れや基板腐食が報告されていました。

「古き良き思い出」などと、大事に保管してあっても、ニカド電池や電解コンデンサーの液漏れで基板などが腐食してしまい、再起不能で泣く泣く処分されたかたも多そうな気がしました。また、この基板直付けタイプの密閉型ニカド電池の液漏れは、ホビーパソコンだけでなく、当時のミニコンポやステレオチューナーでプリセットした周波数を記憶するためにも用いられていたそうです。

 

テスターで導通を当たり、変色部位のパターンはかろうじて導通していました。内部の掃除を行い、電源部の大型電解コンデンサー(ネット情報ではこの当時、一部の電解コンデンサーに四級塩という、腐食性の高い電解液が使用されていた時代があるそうです)は代替品の手持ちがないので、秋葉原に行く機会に買いそろえて交換することにして、蓋を閉めてクローゼット前部に戻しました。もし、今回蓋を開けなかったら腐食がさらに進行してしまうところでした。危機一髪でした。

 

X1turboは、私のパソコン人生の記念碑的なものですので、何とか修復して往事のソフトを走らせてみたいです。