残響音 | PBX5 Bldg.

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今回の滞在では、知人の新居ですので私物は最小限でした。寝具と簡単な調理用具などです。汚したりせぬよう、またニオイ移りにも気を遣いました。油料理などは御法度です。寝るときも、壁に接しないよう中央で。初めは落ち着きませんでした。


PBX5 Bldg.-知人宅1
家財道具が一切ない空間。驚いたのは、音が響くというか、残響があることでした。話しても声が響き、持参した小型ラジオの音も響いていました。ドアを閉めたほかの部屋で、知人が携帯電話で話す声も全室に響いていて驚きました。


私はマンションと木造の戸建てを経験していますが、当時は家財道具がない状況でも、ここまで音が響いた記憶がありません。そこで、何が違うのか考えてみました。


まず、遮音性が良いことです。窓を閉め切れば、外の音がほとんど聞こえません。サッシの性能が向上し、ガラスも省エネの複層(ペア)になっていました。私の家では、窓を閉めても外の音が結構聞こえていました。特にマンション住まいの時は、下の広場で遊ぶ子供の声から遠くの電車・車などさまざまな音がしていました。しかし、ここではほとんど無音状態。身体を動かすと洋服の擦れる音まで聞こえます。ここでは密閉度が高いので、音が逃げずに反射しているのだと思いました。


そして、建材の違いです。私の家は全部屋和室の畳敷きでした。壁はマンションではコンクリートに漆喰仕上げ、戸建てでは繊維壁というものでした。天井は吸音ボードや化粧合板仕上げで、比較的音を吸収する素材でしたが、ここでは床が全部屋フローリング。和室はありません。壁と天井はビニルクロス張りでした。物入れスペースも、紙でできた押し入れのフスマから、硬いクローゼット扉になりました。


現在の住宅では、家財道具が吸音材の役割をしていると、この何もない新居で初めて感じ、学ぶことができました。