ダージリンセカンドフラッシュ入荷と考察3 | 横浜・元町 紅茶専門店ラ・テイエール ブログ

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横浜・元町にある紅茶専門店「ラ・テイエール」のブログです。オリジナル紅茶やロンネフェルト社の紅茶情報、美味しい紅茶のお店のご紹介、時々音楽のこと書いてます。

 
猛暑続きの毎日です...
皆様いかがお過ごしでしょうか。

旅行行く方、帰省する方、お家にいる方、
色々な夏休みを過ごす方いらっしゃると思います。

私は先日仙台まで車で運転し往復
したのですが、車内は空調が無いとすぐ耐え難い室温に
なってしまいますし、かといって冷房つけ続けると身体に堪えますし...
温度差との戦いでした。。。

何はともあれ熱中症ホントに怖いのでくれぐれも気をつけて下さいね。



さて、
テイエールではダージリンセカンドフラッシュと
ネパールのセカンドフラッシュが1種類ずつ入荷しました。

ファーストフラッシュに続き、摘まれるべき時期の天候不順により
日本への入荷時期は年々かなり変動があり、品質も
かなり良し悪しのあるクオリティシーズンですが、

近年のヨーロッパ各地、日本のダージリンに対する需要を考えると
無理もないかもしれません。

残念ながら私はティーオークションには直接参加したことが
無いので実証というところにまでは至りませんが、
参考までに...ちょっとマニアックな話を...

1992

写真は1992年のカルカッタオークションで
キャッスルトン茶園のロットが落札価格の記録を
作った際の資料です。

MUSK、つまりマスカテルフレーバーのFTGFOP1。
以前も記述しましたがSFTGFOP1が最高であるとは限らないこと
を示した好例です。

つまり「マスカテルフレーバー」は卓越した品質のものに宿るのではなく、
観点によればごく普通に製茶された茶葉の中にも宿る素養があるということです。


それはおいといて...


文字が小さいのでちょっとわかりにくいかもしれませんが
注目すべきはロットナンバーは「DJ37」であるということ。

ご存知の方もいると思いますので
ダージリン全般における「ロット」の説明は割愛しますが、

セカンドフラッシュのロットで「DJ37」というのは
キャッスルトンなどの中型~大型の茶園で現在日本に
入荷するロットナンバーではありえないくらい浅い番号です。

ファーストフラッシュの時期に流通してもおかしくない番号です。

今は大有名茶園でも契約茶園やオーガニック認証を取っている姉妹茶園
などを除けばセカンドフラッシュのロットナンバーは100~200番台が主流です。

オータムナルに至っては500番台まで越える例もあります。


勿論茶園はロットのスペースや規格、土壌改良を絶え間なく
していますし、ロット一つの生産量に明確な定義が無いのも事実です。


つまりはただでさえインドにおける紅茶生産量の2%程度しかない
ダージリンの生産量に対する需要がこの20年余りの間で急増している
ことをある程度示しているのではないかと思います。


1992年当時いかにこのMUSKのついたセカンドフラッシュが
希少価値であったかが容易に想像出来ます。

…みたいなことを鑑みて何を申し上げたいかというと



等級(グレード)とかクローナルティッピーとかエクスクルーシブとか
色々云々ありますけれど、

限りある資源の中で生産される紅茶は尊ぶべきものであり、
その年にしか出会えない1杯があり、
自分にあった紅茶が必ず見つかりますよ、ということです。

尾ひれの付加価値に価値を見出すのではなく
紅茶との出会いを大切にして欲しいと思います。


なのでテイエールはダージリンもネパールも
同じ目線でオススメしてます。

テイエールは決して大量に仕入れる事の出来る規模
の店ではないですが、

お客様にこれぞ!というものはご提案出来ると思ってます。

正直ダージリンのクオリティシーズンの紅茶だけが
日常およそ飲めない価値に祀り上げられる時代は終わってると
思ってます。

美味しさの観点からいえば(ぶっちゃけ)今年はネパールのほうが
断然美味しいです。

トップノートからミドルノート、そこからの喉へ抜ける後味のとろみ感。

「ぱぁぁっ」てなります。
いや、ホントに

大好きなバンドで「スノウパトロール」という
音楽グループがいるのですが
「Spitting Games」という曲がありまして

それを聴いた時の「ぱぁぁっ」ってなる感じです。

乾いたコードストロークに絡み合うシンプルなエイトビートと
存在感のあるスネア、と暖かみのある声、いつまでも続いていきそうな
テーマの余韻。

「ぱぁぁっ」てなります。


どんな感じなの?ふざけてんの?なめてんの?
と思われる方は是非ともテイエールで試飲予約入れて下さい。

楽曲を流しながら飲んで頂いてどんな感じなのか
私が直々におわかりになるまで責任を持ってお伝えします。


結局意味不明でしたねすみません...
冗談はさておき...


ダージリンの単一農園ものでしか味わえない風味も
あることは事実です。

通年のブレンドとは驚くほどに違います。
勿論それはスリランカもアッサムもそうです。

どんなに良いお茶でも自分には合わないなと感じられる方も
おられるでしょう。

それで良いんだと思います。

貴方にお似合いの紅茶を見つければ良いのです。

長々失礼しました。


店長








あ、肝心のどんな種類を入荷したのか記すのを忘れました。
明日にでもご紹介させて頂きます。
もしくはお店に確かめに来て下さいね。

試飲についてはこちらをご覧下さい。
http://ameblo.jp/jk1986/entry-11489359391.html