営業不振の業績評価
業績評価にあたり、営業不振で業績評価不能になった場合はどう評価すればよいのでしょうか。よろしく御願い致します。
売上や利益などだけの評価ではなく、活動すること自体の評価も加えて行うのがよいと思います。
すなわち、結果の評価とプロセスの評価を併用するということです。
そのウエイトをどうするかは、会社の考えによりますが結果だけの評価は、あまりうまく行きません。
結果というのは、本人の努力、能力以外に、いろいろ外部要因が影響します。
それだけで、評価されるのでは、日ごろの努力が報われないことになり意欲が低下してしまうことがあります。
もちろん、経営者はどのような環境であっても結果が求められますが、社員に対してもそこまで求めるのであればそれだけの権限と賃金を与えることが必要です。
新入社員の業績
小規模企業ですが、今のどんぶり勘定の年俸制を、基礎給+業績給とし、社員が納得できる給与体系を構築したい、と考えています。
新入社員のような業績が上げられないような人に対して支払ういわば期待料を賃金表ではどのように表せばよいのでしょうか。
その業績給というのは、業績(売上や利益など)がゼロの場合は金額もゼロになっているのでしょうか。
仮に、その期の業績がゼロであっても、ノウハウの蓄積や活動すること自体の成果というものもあると思います。
期待料という考えでなく、売上や利益以外の成果に対する報酬という考えで、金額を設定されるとよいと思います。
賃金表の公開の仕方
賃金表を作成し公開しようと思いますが、他人の賃金までわかるような公開方法を取る必要があるのでしょうか。
賃金表は公開した方がよいと思います。
誰々がいくら、ということは公開する必要はありませんが、どのような評価であれば、いくらということがわかるようになるはずです。
その結果、誰々がいくらということは容易に推測できます。何も問題ないと思います。
逆に透明性が保ててよいのではないでしょうか。
考課者への指導
当然、人事考課の考え方、ルール、基準の説明になりますが、その前に、管理監督者としての、役割や心構えをしっかり植えつけてあることが前提です。
管理者意識の低い人が、人事考課を行うと最悪の結果になってしまいます。
管理者の中には、人事考課や目標管理を余計なこと余分なことと思っている人がたまにいますが、決してそんなことはありません。
人事考課しようがしまいが、「部下に仕事を与え、その結果をチェックする。」これは当然、管理者の役割としてみな行っていることです。
つまり、「人事考課のために仕事振りを観察する、指導する。」のではなく、「管理者の役割として、仕事のチェックや部下指導を行い、その結果を人事考課に反映する。」ということなのです。
このようなことをしっかり理解したうえで、人事考課を行うように指導されるとよいと思います。
一生懸命の質と量
何かしようとするとき、そのときだけ一生懸命に汗をかく人と、事前に計画を練って手を打つ人。
一生懸命の質が高いのは、やるべきことが決まったとき、あるいは決まっていないがある程度想定できるときに、もうすでに事前準備をしている段階のことをいい、質が低いのは、直面するまで何も準備しないで、そのときになって慌てて頑張る段階のことを言うのではないだろうか。
一生懸命の量とは、一生懸命の持続時間と想定する。
会社で考えれば、一生懸命の質と量が高い人が多くいた方が良いのだろうけれど、個人にしてみれば、低い方が幸せかな?
ラクを求める心
「ラクを求める心」が強すぎると、他人のことより自分のことを優先して考えるようになり、自分にとって利益がないことはやらないようになってしまう。
逆に、「充実を求める心」が強いと、明確な目標に向かって自発的に毎日精一杯努力するようになり、大きな困難ほど充実感が強くなってくる。
ラクを求めれば求めるほど、ラクは遠のく
人間社会は他人に役に立つことによって報酬が得られるのであって、「ラクを求める心」に基づいた、自己中心的な行動では報酬を得ることはできないようになっている。
充実を求めると、ラクは近づく
充実の心を満たすため、ラクを求めずあえて困難に立ち向かい、精一杯の努力をしなければならない。
JK式人事考課制度の作り方動画
JK式人事考課制度の作り方をわかりやすく説明した動画をYou Tubeにアップした。
市販の音声合成ソフトを使っているが、淡々と説明しているので聞き取りやすい。
24分程度の動画であるが、人事考課制度の見直しを検討している方はぜひご覧いただきたい。
また、PDFファイルもあるので、こちらも参考にして欲しい。
なお、作成意図の違いにより人事考課と人事評価を混同して使っているがご容赦願いたい。
人事考課の分析
外的要因もあり一概には言えないが、一般的には、プロセス(意欲・態度考課と能力考課)が良いと結果(業績考課)も良い、プロセスが悪いと結果も悪いとなるものである。
プロセスが良いのに結果が悪いということは、余程のアンラッキーがあったか、プロセスの評価が甘いということになる。
逆に、プロセスが悪いのに結果が良いということは、ラッキーがあったか、プロセスの評価が辛いということになる。
実際の人事考課シートを分析してみると、結果(業績評価点)は悪いのに、プロセス(意欲・態度考課と能力考課)がずば抜けてよかったり、結果(業績評価点)は良いのに、プロセス(意欲・態度考課と能力考課)が悪かったりするケースがある。
外的要因の影響かも知れないが、同じ考課者に同じような傾向が出るので、考課者の考課能力を判断する資料になる。
努力は早い方が良い
例えば、自動車の免許。数十年前に約1ヶ月間、それなりの努力をして免許を取った。おかげでそれ以来、数十年間、車の便利さを享受している。
10年ほど前、エクセルの本を買ってきて、1日読んでみた。
時間単価
これを月の労働時間で割り算すると
15万円×1.7÷173時間(法定の最大月間労働時間)÷60分=24.5円/分 となる。
すなわち、新入社員一人1分あたり25円のかかっているということだ。ということは、一人1分あたり25円の付加価値を生み出してはじめて、会社に損害を与えないということになる。
1分間ボーとしていると、25円づつどぶに捨てているのと同じである。実際のお金をどぶに捨てる人はいないと思うが、目に見えない時間はつい無駄に過ごしてしまうことがある。しかし、それは1分につき25円どぶに捨てているのと同じことである。
以前、一人前の社員というのは自分にかかる人件費の3倍稼ぐ聞いたことがある。
1分間位25円×3=75円 以上の付加価値を上げるためには、何をするか。また、そのためにどんな能力が必要か。