デザインされたユダヤ歴史年表

 

 

この1本の動画から始まりました。

 

当該動画──

 

 

この動画中の年表を自分なりにトレースする作業を続けて来たわけです。それを解説します。全体を詳細に追い掛けることは却って、理解を妨げます。70回目のヨベルの年が──シュミータ・サイクル7年周期によって──ユダヤ暦の中でどのようにデザインされているのか? そこに拘って解説します。

 

 

先日の記事でも書きました。あまりに史実に正確な年代に拘ると、肝心な部分が抜け落ちます。なので、年代に関しては動画中の年表を作成した方のものをそのまま肯定し、その肯定した年代を裏付ける資料のみを使用します。当然、学説は複数あり、年代にもいくつかの答がありますから。因みに。何故か、動画中に年表作成者の名前があげられていません。

 

★★★

 

The Promised Land, B.C.1406

 

始まり、その起点はイスラエルが約束の地、カナンへ入った年です。モーセに率いられてエジプトから脱出したイスラエルの民が、40年の荒野での放浪の生活の末に辿り着いたのが “約束の地” カナンです。モーセの後継者、ヨシュアによって、その約束は成就します。B.C.1406。

 

動画中のB.C.1407とは1年のズレがあります。許容範囲ですね。笑ううさぎ花

 

参考資料──

アブラハムの誕生から使徒ヨハネの黙示録までの期間は、歴史が旧約と新約聖書にある多くの出来事や人々の年代を決める助けとなります。例えば、モーセは紀元前1526年に生まれたと概算されます。ヨシュアが約束の地に入ったのは、紀元前約1406年と思われます。 イスラエルの10人の士師の期間は紀元前約1052年に終わりました。サウル王の治世の始まりは、ほとんどの学者が具体的に歴史で証明できる年代がわかるのは可能であると賛成しています。──「聖書の基本的年代を教えてください。?」

 

当該記事──

 

 

★★★

 

ソロモンの第一神殿建立:B.C.965

 

 

これは見つけた資料によると、ほぼ年代は確定されているようです。

 

参考資料──

ソロモンの神殿はいまでも跡が残っており、紀元前965年頃に神殿が建てられたことは確かなようです。聖書中の記述を計算すると、出エジプトはこの神殿建設から480年前であることから、「紀元前1450年説」となるわけです。ただし、この説は聖書本文にしか根拠はありません。──【出エジプト記/モーセ】⑤「出エジプト」の……人数/いつ頃?/実話?

 

当該記事──

 

 

★★★

 

70回目のヨベルの年──計算式

 

この計算式は動画中のこの画です。

 

 

 

シュミータ・サイクル7年周期を7週(周)繰り返す、7×7=49年周期。そして、49年間が終わった、次の年を “ヨベルの年” ──つまり、50年目──と呼びます。次の49年周期の始まり。その第1年です。

 

計算式──

1407+1(※紀元前では+-が逆向き)+2022=3430

 

これを49年周期のサイクルで割る。

 

3430÷49=70

 

ここで、2022-2023年に渡って始まるユダヤ暦の新年が、50年目のヨベルの年であることが分かる。そればかりか、その割った答は70なので、ここでもう一回。聖数=神の数字 “7” が現れる。こういうことになる。

 

これが、全貌です。シュミータ・サイクル(安息サイクル)7年周期によりデザインされた、ユダヤ暦の歴史年表です。

 

ここでは、説明を省略しますが、動画中では「ソロモンの第一神殿建立」「イスラエル再建の詔勅」の年代も、シュミータ・サイクル7年で正確に刻まれていることを確認しています。

 

●ソロモンの第一神殿建立

 

 

 

●イスラエル再建の詔勅(※解説略。かなり突っ込んだ年代になる)

 

 

次回以降の記事

 

ヨベルの年の構造については、こんな感じかなと思います。次回はこのシュミータ・サイクル7年周期が、どのように歴史上の出来事──特に、金融・経済──に作用して来たのかを追います。