JJです。
お久しぶりです。無断欠席で申し訳ありません。mOm
風邪で体調を少しおかしくしていて、なかなかスッキリせずに、もやもやしていたんですが、ここんとこブログをお休みして、早く寝るようにしていたら、良くなってきました。
もう大丈夫です!
でも、また、しんどくなったら、休みます。ぼちぼち、いきます。
ところで、
先日、WHOが、”渡航移植”の自粛要請を決議したことをご紹介して、それに思うところを書こうとしたところで、停まっていました。
書き始めようとすると、改めて、自分が臓器移植について、あまりにも知らなさ過ぎることに、気付いたわけです。
私自身が、拡張型心筋症という病気に罹り、
この病気は現時点で原因が不明で、
根治療法としては、心臓移植しかないということなんですから
前々から、一度、真正面から「心臓移植」というものと
向き合わなければと考えていたんです。
WHOが、いい機会をくれました。
まずは、
「心臓移植」をとりまく一般的な現状について、勉強してみたいと思います。
以下、まとめていきますので、もし興味があったら読んでみてください。ブログ記事としては、不定期連載とします。ブログテーマ「DCM:心臓移植」を新設しましたので、まとめて読む場合は、利用して下さい。
それでは、最初のとっかかりは・・・・
1.「心臓移植」に関する数字 です。
・日本では、1997年10月に現行の臓器移植法が成立。
脳死からの心臓移植に道が開かれました。
・1997年~2009年までに、国内で心臓移植を受けた方は、累計67人。
1999年から2009年迄、年間3~11人の方が国内で心臓移植を受けています。
※データは、日本移植学会HPとトランスプラント・コミュニケーションHPより抜粋
それでは、
日本の心臓移植数は世界の他の国と比べてどうなのでしょう?
・世界では、年間約3500の心臓移植症例があります。
アメリカでは、年間約2200例。
フランスでは、年間約300~380例。
イギリスでは、年間約130~180例。
これに対して
日本は、実績が、年間3~11例ですから
先進国の中では、移植症例が非常に少ないのが判ります。
同じアジアの韓国でも、2007,2008年は、年間50例以上。
台湾では、2003年ですが、年間68例となっています。
以下、表にまとめましたので、ご覧下さい。
|
各国 人口 (億人) |
百万人 あたりの 年間心臓 移植件数 |
1997 10~ |
1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | |
日本 | 国内移植 | 1.27 | 0.02~ 0.087 |
0 | 0 | 3 | 3 | 6 | 5 |
渡航移植 | - |
3(1) | 6(4) | 4(3) | 9(7) | 8(4) | 7(6) | ||
アメリカ | 3.14 | 6.5~7.6 | 2355 | 2395 | 2239 | 2247 | 2229 | 2188 | |
ユーロトランスプラント | 1.24 | 4.5~6.6 | 825 | 779 | 737 | 644 | 598 | 604 | |
フランス | 0.62 | 4.8~6.2 | - | - | - | 353 | 342 | 339 | |
イギリス | 0.62 | 2.1~3.8 | - | - | - | 237 | 198 | 174 | |
韓国 | 0.48 | 0.2~1.1 | 29 | 30 | 28 | 14 | 21 | 10 | |
台湾 | 0.23 | 0.3~2.9 | 7 | 12 | 15 | 43 | 52 | 28 |
2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 | ||
日本 | 国内移植 | 0 | 5 | 7 | 10 | 10 | 11 | 7 |
渡航移植 | 7(3) | 9(6) | 15(9) | 7(3) | 9(5) | 9(6) | - | |
アメリカ | 2086 | 2055 | 2160 | 2224 | 2240 | 2190 | - | |
ユーロトランスプラント | 593 | 572 | 564 | 587 | 598 | 581 | - | |
フランス | 299 | 339 | 360 | 380 | 386 | 379 | - | |
イギリス | 163 | 180 | 148 | 162 | 135 | 133 | - | |
韓国 | 15 | 23 | 26 | 29 | 50 | 53 | - | |
台湾 | 68 | - | - | - | - | - | - |
※移植数データは、日本移植学会HPとトランスプラント・コミュニケーションHPより抜粋
※各国の人口データは、2009年の推計人口(Wikipediaより抜粋)
※百万人あたりの年間心臓移植件数
=各国各年の心臓移植数/各国の2009年人口百万人単位
つまり、各国の100万人あたりに換算した場合の、心臓移植を受けることができた件数
こんなに心臓移植の症例が、他の国より少ないのは、
医療技術が低いからなのでしょうか?
いえ、違います。
日本の心臓移植後の生存率は、国際心臓移植学会の統計と比べても、遜色なく、逆に日本の方が、生存率が高いくらいだそうです。
つまり、医療技術的には、他の国と違いはない。
それでは、なぜ、心臓移植症例が、こんなに少ないのか?
その原因については、次の記事にて勉強していきます。