おはようございます。

JJです。

東京出張で中断していた、「消えたスーツケース」の続きです。だんだん日記というより、私小説みたいになってきてますね。mOm まぁ、読んでいただけたら、うれしいなレベルです。よろしくお願いします。


小さくなったタクシーの陰が、右折して見えなくなって、私は走るのをやめた。肩で息をする。

さて、どうする?タクシーの会社名?運転手の名前?車内の料金メータ近くに表示されていたけど、そんなの覚えてないぞ!どうする?

そうだ。領収書だ!

さっき受け取った領収書にタクシー会社の電話番号が書いているはずだ!えーっと、よし、書いてある!早速電話してみる。「はい、XX交通です。」すぐに、電話が繋がったので、急いで状況を説明すると、非常事態であること認識してくれたみたいで、いきなり、大阪弁モードになった。


「そら、たいへんや! いますぐ調べますよってに、領収書にある車番を教えてもらえますか?」

領収書に書いてある車番で、どのタクシーかを特定できるとのこと。車番を連絡する。相手が保留音に切り替えしなかったので、タクシー会社の事務所の様子が、電話から伝わってくる。でも・・・、なんだか様子がおかしい。

「すんません。今、調べたんですが、その領収書の車に乗車しているはずの人間は、今日非番となってるんです。」 

「え?すいません。どういう意味ですか?」

「だから、その領収書に書かれた車番に乗車しているはずの人間は、今日休みなんです。運転してるはずないんです。お客さん、そのスーツケースを持って行かれたのは、今日なんですよね?」

「もちろん、今日の話です。今さっき乗りましたよ。領収書の車番、xxxxですよね。合ってます。言い間違えたりしてませんね。」

「わかりました。今日、非番のその運転手に連絡とってみますんで。一旦電話切らせてもらっていいですか?運転手と連絡取れ次第折り返し、電話しますよって。」

私は、携帯の電話番号を伝えた後、電話をきった。

今、乗ったタクシーの運転手、今日は休みで運転していないはずだ? それじゃ、俺は誰の運転するタクシーに乗ったって言うんだ。 幽霊タクシーか?そんな、バカな!