「5-0で負けるはずだった試合なのになぜ日本はミラクル逆転を果たせたのでしょうか?」

 

守ってよし・攻めてよし・繋いでよし・ゴールへの意欲よし。

どれをとっても明らかに日本より上回っていた韓国

 

両サイドバックを高く上げ、中盤では8番イ・チャンミン、7番ムン・チャンジンが、バルセロナでいうシャビ・イニエスタのような最高に変幻自在なプレーを見せ試合を制圧 前半20分、一失点後の解説者の松木さんは「全然問題ない」とチームを鼓舞してくれていたが、この時点で勝てる気配は0に等しかったと言えます。さらにそれを決定的な思いにさせられたのは後半立ち上がりの韓国のダメ押し追加点。選手が湧いてでくるような攻撃からの失点には「チンチンにされた屈辱的な思い」を抱きもはや諦めムードに入ってしまいました もしかしたら眠りに入ってしまった人も少なくはなかったでしょう。それもそのはず日本時間では深夜1時に近づいていました

 
しかし。寝ちゃった人は一生後悔してください


後半
15分、浅野を投入した時間帯から全てが変わりました。

21分、後半からボランチに入った原川力が味方を追い越す動きで相手のペナルティーエリアに侵入。

あれあれ? 
うん。なるほど。今こう書いてて分かった気がします


「そうだった、このチームは大会を通して総力戦で戦っているんだ」 と。

なぜこれまでの
MVP級の働きを見せてきた原川力がベンチスタート?決勝ぐらいJ1絶対王者立役者広島の浅野がスタメンでもよかったんじゃないのか?

など、チンチンにされていた0-2までの時間帯は「敗因」を一生懸命探していました。それもそのはず、これまで仙台時代の手倉森監督の勝ちパターンは先制逃げ切り。先に失点されると難しい試合が多かったので勝手にそう思ってしまっていました。

しかしこのチームの唯一とも言える「個」のストロングポイントである「途中交代浅野のジャガー力」を誰よりも理解した戦い方に最後まで終始した我慢強さはカルロ・アンチェロッティや広島の森保監督を彷彿させる威厳や安心感が日本ベンチにはありました。

もしかしたらこのチームの全選手を最後まで本当の意味で信じていたのは手倉森監督だけだったのかも知れません。普通途中から入った選手がこれほどまでに機能したり・結果を出す事はほとんどありえません。それは浅野しかり豊川しかり原川しかり。全選手を信頼し、一定時間のプレー時間を確約する起用の仕方はとてつもない勇気がいるものだと思います。「誰かを外す!」 というようなやり方は一切しませんでした。予選で苦しんでいた南野を大事な準決勝でスタメンから信じて起用したように


アジアでは偉業を成し遂げました。しかしリオ五輪ではまったく違うサッカーをしなければ勝てないかもしれません。世界において昨日戦った韓国チームが一番弱い対戦相手だったと仮定すると、予選から一発勝負の意味合いが強い強豪ひしめく本大会では現時点の日本の力では一勝もできないかもしれません


それこそ本大会予選初戦では、昨日韓国が見せたようなダイナミックなサッカーを90分間展開する戦法に切り替えるのか? それとも守って守って最後一点とれば良いというような戦い方に終始するのか? 仙台・そして今回の五輪代表で示してきた確固たる必勝パターンを本大会でどう描くかは、各選手のこれからのJリーグでの成長ぶりなどで、最後まで手倉森監督をどれだけ悩ますことができるかにかかってくるでしょう


本大会仕様の確固たる必勝パターンと今回全選手達が見せてくれた勝利への執念を貫き通す事が出来れば、このチームはブラジルワールドカップのあの屈辱を晴らしてくれるかもしれません。

どうしても期待しちゃいます。だって本当に優勝したんだもん。偶然で優勝できたら解説者はいりません

サッカーは負けた時と同じように、勝った時にも必ず要因があります。奇跡なんて起こりません。サッカーは毎日コツコツと積み上げたものの結果が明白に現れるスポーツですから