「眠い。つまらない。皆同じに見える。」

 

僕の周りの友達からこんな言葉をかけられてしまった。

 もちろん真摯に受け止める。あなた達が感じている正直な感想ですから。

 

視聴率でいうと初戦の1-0で勝った北朝鮮戦は13・3%、16日に4-0で勝ったタイ戦は11・5%、を記録しており、3試合連続の10%超えと戦前の予想と比較すると好調と言えるそうだ。しかし日本時間2230分キックオフという日本のゴールデンタイムにも助けられているような気がしなくもない。もし深夜1時からのキックオフだったとしたら・・・。

 

「眠い。つまらない。皆同じに見える。」

 

と感じている人達はたちまち見ることすら回避してしまうということか・・・。

 

原因を辿るとこれはサッカー解説者である僕の責任なのではないか?こんなにも身近にいながら! と。スタジアムで起こるサッカーの隅々までに宿る楽しさ、興奮、イマジネーションを「普段サッカーを見ていない友達」に伝え切れていないからだと思います。現在の状況を大いに反省しました。非常に申し訳ない

 つまらないと語った彼らは普段からサッカーを見ていないから「皆同じ」に見えるのはしょうがないかもしれません。僕からすると信じられないくらいに十人十色で一挙種一投足、彼らの人生全てに興味津々です。

 

ですので今回、そんな友達達の為に「秘密のタマジュン解説」をLINEで送りつけたのでそれを公開いたします。これを見ながら今夜の大事な一戦を堪能・応援してもらいたいと思います。

「つまらない!」と言ってきた友達の仕事の邪魔になる事を祈願して。

 
以下↓

解説します!

 
手倉森誠監督

J1昇格以降ベガルダ仙台を4シーズン率いた時には14位、4位、2位、14位と最後の年は優勝を義務付けられるほどまでのチームに育てあげる。最後の年はより攻撃的にと、サイドバックを高くあげる策に出たが完全裏目に。その教訓を生かし、今のオリンピック代表では最高順位であった2位の時の仙台戦術を使っている。とにかく先に失点しないサッカー。我慢できていればいつかは勝てる!というような「戦法」を用いている。本来であればサイドバックをどんどん上げて攻撃的なサッカーが好きだが、勝つための戦術、勝つための選手起用をしている印象。時折見せる狙いを定めたダジャレやその独特の間合いは伊達政宗を意識しているとしか到底思えない。

 

秋葉忠宏コーチ

元チームメートであるアキさん。とにかくサッカーが大好き人間。攻撃的でボールを支配するサッカーが大好きで、最終ラインに入った時にはとにかくラインを高く保ち相手にスペースを与えない。有り余る勇気と目指すサッカーの知能が高すぎるが故、オフサイドを副審にアピールをする際は大概ご自身だけが一人残っている。その頭では描ききれていた理想のデフェンスラインを今、岩波・植田に伝授しているに違いない。ちなみに好きな選手はドリブラーでどんどんチャレンジするヤンチャな選手。南野拓実・中島翔哉の覚醒は秋葉コーチの手腕にかかっているであろう。

 

植田直通選手

元バルセロナのプジョルを愛しているというだけで、どういう男なのかがわかるでしょう。真っ直ぐで澄み切った瞳の奥には常に秘めた闘志が!雨降って地固まるタイプの選手で猛攻を凌いだ後のセットプレーでスルスルっと点をとってしまうのではないかと思わせてくれる今大会成長率ナンバー1選手。

 

中島翔哉選手

髪がサラッサラなのにタフな10番。ゴールに向かう貪欲な姿勢を見せられる事ができれば所属しているFC東京でも十分にレギュラーを取れる選手。準々決勝で見せた「仕掛けからのゴール」を90分の中で見せて欲しい。走れるが故、守備面で評価されがちだが、ペナルティーエリア付近での決定的な仕事こそが彼の最大の魅力である。

かわいいルックスだから注目する から入ってもらっても構いませんが・・・。

 

南野拓実選手

忘れもしない。Jリーグデビュー戦の解説を担当させていただいた。ギラギラな目。その堂々たるプレーぶりは「ルーニー+オルテガ。で、2で割らない。」と、担当解説者に言わしめたほど。その後海外移籍を経て着実にステップアップしている。が、今大会のプレーぶりは本調子から程遠いのも事実。セレッソ時代、フォルラン・柿谷の後ろで彼がゲームを操っていた試合を何度も見た僕としては、ただただ更なる覚醒を待っている。ヒリヒリハラハラな試合でこそ覚醒しそうな雰囲気。どこかのふとしたワンプレーでそのスイッチが入る可能性はあり。試合中のトイレ厳禁。

 

鈴木武蔵選手

新潟ではラッキーボーイ的な存在として愛されている。2012年の奇跡の残留劇を果たした際には何故かサポーターの前でジャパネット高田のモノマネを披露。放送事故になり兼ねないほどの甲高い声で会場を一殺。感動の残留劇から一転、全て凍りつかせたモノマネの破壊力は今もなお語り継がれている。大事な時に何かやってくれそうな期待感はハンパではない。

 

久保裕也選手

久保選手のTweetを引用。

「知らない猫がずっと窓の外でないてる!全く動く気配がない。こいつは俺に何を求めてるんや。中に入れるべきなのか。」

しっかりいろんな事を考えられる選手なんだなとわかる一面。19歳でスイスに渡り、ドイツ語の勉強も欠かさず、海外組として長く挑戦し続けている選手の一人。表情一つ変えない彼から出る自信は絶大なる安心感を与えてくれる。もしPKが日本に与えられれば彼が蹴るであろう。安心してみる事ができるキッカーがチームにいる事は絶対なる武器。

 
以上。あなたの仕事の邪魔になりますように。
リオ五輪出場への願いを込めて。 玉乃