良くも悪くもサッカー選手は目に見える結果を求めがちな人種です。
前回の、「大企業」への就職で自分は何を目指すのか? 何を目的とするのか? が、はっきりしていないと目に見える結果が長らく明白な形としては現れないので、安定とは裏腹に非常に辛い日々が続きかねない、恐ろしい毎日になる可能性も潜んでいる事が取材を通して発見する事ができました。
では、対照的にもう少し小さい会社、中小・ベンチャー企業への就職はどうなのでしょうか?
大企業への就職とはまさに逆のことが日々起こります。
はい。まさにハイリスク・ハイリターン。
サッカー選手は週末に試合を行いますが、この試合の興奮やアドレナリンの出方は言葉で伝えることができません。サッカー選手にとってあの試合の興奮に勝る事象はこの世に無いといっても過言ではないでしょう。興奮や独特の緊張感から試合前のウォーミングアップで足を痙攣させてしまう選手も見てきました。それも30歳近いベテラン選手がそうなることもあります。いかに試合というものには興奮と中毒性があるかということでしょう。一度味わったらそうはやめられません。有名なガスコイン選手が引退後にアル中になってしまったり、ギャンブルにはまって破産してしまうような元選手の記事も見たことがありますが気持ちは分からなくもありません。
しかし、この興奮を「ある意味」ベンチャー企業であれば味わうことができるかもしれません。
会社倒産の危機、日々変わるルール、いきなりの昇格・降格。ありきたりな日常のルーティーンが我慢ならない人はこのような違った形での興奮を味わえるかもしれません。とにかくやることが無限大なので退屈(給料少ないなーって考えたり、なんで俺がこんなことをやらないきゃいけないんだみたいな邪念)している暇が無いという言い方もできるでしょう。
実は 1億円ドリームを手にいれることも可能です。「私が入社4人目の社員です」みたいな人は後にストックオプションをもらえたり買えたりする可能性があり、ゆくゆく上場!なんてことになれば手元に持っていた紙切れが500倍ぐらいに化けて1億円を手にできたりすることもあるそうです。その後も上場企業の役員として社会的に大きな地位を得られる可能性も0ではありません。これはかなりエキサイティング♪
が、もちろん!!
そうなるまでには毎日目まぐるしく起る予期せぬ出来事との死闘に打ち勝っていかなくてはなりません。
大企業で受けられる手厚い福利厚生などはもちろんなく、正当な勤怠など存在するわけはございません。飲み会も含めほぼ24時間365日にわたり先輩からの理不尽ともいえる仕事の要求や圧力に勝って行かなければならないからです。これをまず最低3年間以上耐えしのいだ者のみがマネージメント側に回ることができ、そこから6、7年と事業を拡大させていった後に上場という形で1億円というドリームを手にすることができるパターンもあるとが分かりました。
その他、その会社に子会社ができて、社長として出向したりするケースなど、まだ何もない時代から頑張った人達への可能性は無限に広がっているそうです。
このケースは創業メンバーに近い形で会社に関わっているケースですので、最初から20人、30人いる会社に入る場合ではもちろん「頑張り」にもよりますが、後の爆発力は少ないと言えるかもしれません。
まさにハイリスク・ハイリターン。
取材を通して引退後にどこかに就職を望む場合、大企業・ベンチャー企業どちらが良いのかの論議がなされてきましたが、まずは自分の性格をよく考える必要があるでしょう。
どのレベルまでチャレンジをしたいのか、どのレベルの状態にまで自分をもっていきたいのか?
「頑張った後の様々な形」を成功・失敗した先輩達から教えてもらうことで入社後に辞めたい病を発症させずにすむかもしれません。
企業と人材のミスマッチは双方にとって一度の人生、大切な時間を無駄にしてしまいます。自分がどうなりたいか?を考えた上で主体的に「なぜ」この会社に就職したいのか?が100%明確でない限り、
究極就職しないほうが良い!と言えるのかもしれません。
そこで、
就職はしません! と結論に至った場合どうするのか!?
「起業」といういう選択肢があります。
次回は0を1にする、起業家達の紹介ができればと考えております 今を輝く起業家達にも引退直後、100%全員が同じような困難にぶち当たっていました。どのような困難が必ずとして訪れるのか!? あらかじめ知っておいて損はないかもしれませんね。
続く。
※3年間サッカー選手のセカンドキャリアの連載コーナーを持っていたため、これまでの取材等を通じ、「実態」を伝えながら、多くの誰かのノンフィクションを織り交ぜながら伝えていければと思っております。サッカー選手の引退って別にプロの選手だけに限った話じゃないですよね。中学・高校で辞める子、大学まで続ける子。今一度「生き方」について考えされられる今宵のオリンピック準決勝前夜です。