かかる事情の下にある国が、穀物価格の大きな頻々たる変動(訳註――第二版にはここに『及び時々激しい食物不足』が加わっている。)に襲われないことは、不可能である。
『もし吾々が、外国貨物の輸入奨励によって、労働の価格の下落を企てるとするならば、おそらく災厄は十倍にも加重されるであろう。労働の価格の下落は緩慢不確実であるが、我国農業の衰退は確実であるということは、経験の保証するところである。英国の穀物栽培者は、自国の市場で、平年には外国栽培者の競争に耐えることは出来ないであろう。中等度の耕地はほとんど耕作費を支払わぬであろう。肥沃な土壌のみが地代を生ずるであろう。すべて都市の周辺では外観は通常通りであろうが、内陸地では土地の多くは耕作を抛棄され、そしてそれが可能ならほとんどあまねく牧畜が耕作に代るであろう。(訳註――ここのところから第二版ではすぐ続いて次の如くある、『かかる事情の下においては、我国の商工業は、否、吾々の生存そのものすら、いかに危殆に瀕することであろう。一世紀も経たないうちに、我が 人口はその乏しい耕作の限界以内に圧縮され、かつて繁栄せるスペインの人口と同一の悲惨なる逆境に悩むに至るものと、予期しなければならない。
