失敗作に近かった『トライアングル』、キム・ジェジュンとイム・シワンだけA+

2014/07/30(Wed) 10:20

トライアングル』は、終盤の名誉回復にはかろうじて成功したが、作品性と話題性を総合的に見れば失敗作に近い。唯一の収穫は、キム・ジェジュンとイム・シワン。 

MBCの月火ドラマ『トライアングル』は、スタート前から大きく期待されていた作品だった。それもそのはず『オールイン』のチェ・ワンギュとユ・チョルヨンコンビが取り組んだ巨大スケールのドラマだった。キム・ジェジュンとイ・ボムス、イム・シワンら華麗なスターキャスティングは、スタート前から視聴者の期待を高めた。平日のドラマで最高視聴率を記録した『奇皇后』の後続作という有利な立場でもあった。 

スター作家陣や俳優陣、編成運、主要な興行要素をすべて持っていたにも関わらず『トライアングル』は視聴者を惹きつけることに失敗した。 

視聴率も、『トライアングル』に付けられる評価も残酷だった。第1話から同時間帯視聴率1位を引っつかんで順調なスタートをしたが、陳腐なストーリーと重苦しい展開は視聴者層を捕獲できず視聴率は下降した。 5%台まで急落し、ライバルドラマが快調に進んでいく間、月火ドラマ最下位に転落した。終盤の月火ドラマ逆転1位には成功したが、満足のいく成績ではない。 

俳優たの熱演は、崖っぷちに立ったドラマを生かす原動力でもあった。 “安心できる”イ・ボムスが年輪ある演技で存在感を出して期待に応えると、キム・ジェジュンは期待以上の魅力を爆発させてドラマの“ヒーロー”となり、イム・シワンは強力なフォースでイメージチェンジを期待させた。“イケメンアイドル”から演技の幅を広げ、可能性を立証した。 

キム・ジェジュンは「完璧だった」という賛辞が惜しくないほどキャラクターに溶けこみ、演技を爆発させた。感情演技も絶品だった。 

イム・シワンは端正なイケメンでも、真面目な大学生でもなかった。冷ややかでシニカルな人物にイメージチェンジして視聴者にインパクトを与えた。ペク・ジンヒを見つめる胸の痛むような眼差しで、三角関係に切実さも加えた。 

ひどく残念だった『トライアングル』は、結果的にキム・ジェジュンとイム・シワンだけを心に残した。