安室奈美恵さんの思い出。


1995年、当時安室奈美恵さんは19歳。
この年から小室哲哉さんのプロデュースが始まり、まさにこれから彼女を大々的に売り出そうという矢先。
そこに目をつけた着物チェーン店の「きものやまと」が振袖のイメージキャラクター候補に安室奈美恵さんをあげました。

ところが、安室奈美恵さんは、色黒で日本人離れした顔立ち、そして小柄などのせいで、ご自分は着物が似合わないと思い込み、呉服店のイメージキャラクターになることに難色を示したそうです。
そこで、きものやまとは、出入りの業者に「安室奈美恵さんが着たいと思う振袖を作るように!」と号令をかけ、数社が思い思いに振袖を作って持ち寄ることになりました。
私も、あるメーカーさんからこの経緯をお聞きして、デザインを依頼されました。


この時、ご本人は伝統的な古典柄は似合わないと決めつけていらっしゃるようなので、私はその気持ちを汲んで、当時としては画期的な刺繍の線で蝶を描いた振袖をデザインしました。
そして、持ち寄られた数ある振袖の中から「これなら着たい」と、言っていただいたのが私がデザインした振袖でした。

因みに、最初に彼女の為にデザインした振袖の当時の資料が見当たらず、ここにご紹介できないのが残念です。

そんなご縁から、あれから20年、彼女をずっと応援してきましたが、もうすぐ引退と聞いて、少し寂しい気持ちです。
彼女も既に40歳、安室奈美恵さんの今後の人生も、陰ながら応援したいと思います。

 

あなたの振袖をデザインします