深夜にアップロードされてすぐ読み始める。

 

これが夜更かしの原因の一つだとわかっていつつ、やめられない止まらない……

 

というわけで、中学受験の漫画『二月の勝者』が終了しました。

 

 

*ネタバレするので、まだ読んでない方はご注意ください。*

 

 

表紙の笑顔から、ちょっと違和感(笑) という一冊。

 

最終巻の表紙として、どうだったんだろうなぁ

一巻との対比なのかなぁ?

 

色々考えましたが、ストーリー上のほうはもっとはっちゃけてましたね(笑)

 

 

島津くんの選択には私も笑いました。

いや、いいんだよ。どんな理由でも、行きたい! があれば……

 

と思った時、そうなんだよね。

最終的に受験をするのも、学校に通うのも子供であって親の私じゃない。

 

こういう基本に戻れる漫画だなと思います。

 

 

最終話で佐倉先生がきれいになっていて、6年という月日が

子どものの姿は一切出てこないのに、察せられる気がしました。

 

中高の6年は大きいだろうな。

 

ラストで、佐倉先生がほぼ名前を出さずに進路を口にしたけれど

なんとなくあの子かな? というのがわかる。

 

そして最後の一人もあの子かなぁ? と思って読んだらやっぱり当たってました。(笑)

 

 

またやはり同じ不登校のお子さんであるまるみちゃんが、受験を乗り越えさらに学校の教室へ入ることも乗り越えたところを受験以上に乗り越えた経験として挙げていたのが、グッときました。

 

そうだよね、学校に行ける、教室に入れるというのがもう彼女にとっては受験で合格する以上に怖いことだったと思います。

 

それを乗り越えただけでも、きっときっと大きな壁を乗り越えられた。

 

もちろん、受験を乗り越えて合格しても、またいけなくなることもあるでしょう。

 

どうしたって、不登校は再び不登校になる率も高くなる……

それでも、それでも、やっぱり彼女の勇気はたたえたい。

 

 

そしてもう一人、かれんちゃんの宿題。

ここあまりしっかり覚えていなくて、もう一度読み返そうかなと思った部分なのですが、彼女がスターフィッシュにいき、ショーマがいろいろな話をする下りで、

ああ、うちの子はここなんだなと。

 

まず安心と安全を確保して、間違っても大丈夫、思い切り勉強できる前段階が

今のうちの子の状況だなと、しみじみと感じました。

 

ただせめて、羅王君のようになってほしいかなぁ……(笑)

個別塾に行っていますが、それでもなかなかハードルが高いのは

能力的な問題に加えて、PTSDになっている学校と勉強が強く結びついている状況に子どもが混乱しているからだなと思います。

 

 

ここあたりは、塾の先生方にお任せしている部分ですが、

昨日も塾でしたが笑顔で終わってからもふざけて遊んでいたので、

先生方がこういう何気ないやり取りに付き合ってくれるからこそ、

子どもが安心して通えるなと感じました。

 

 

こうして少し書くだけでも、いろいろな感情があふれてくる漫画です。

 

我が家はまだ受験の学年ではないけれど、あと3年で彼らのようになるかどうかはわかりません。

 

もしかすると勉強が結局そこまで伸びなくて、さらに集団も怖いままかなという見通しも十分あり得ます。

 

それでも、やっぱり中学受験という目標は、一つあってもいいんじゃないかなと。

 

人によっては上の学校を目指せない受験は意味がないと思われる方もいるかもしれませんが(実際親の会でも、中学受験が上を目指す以外ないという方もいますが)

私立の学校が公立の学校とは別の環境として、誰にでも開かれているといいなと思います。

 

成績順に入塾テストで足切りをするのは、目指す方向が違うとだけ知っていれば

他の方法で私立を選ぶことは十分に可能であり、また私立のほうも不登校や発達障害などで悩んでいる親子の受け皿として、やろうとしている学校がゼロではない。

 

それが知れただけでも十分だと思っています。

 

『二月の勝者』では、読み書きや勉強の苦手なお子さんは羅王君がクローズアっプされていたくらいでしたが、実際発達障害を専門にした受験塾は存在します。

 

それはギフテッドと呼ばれるお子さんを対象にしている場合もありますが、

高等支援学校の受験対策のための塾まであるので、

そうではない子供は勉強をしなくてもよいということではないなと。

 

(しかも高等支援学校の受験倍率はかなり高く、支援が必要とは言え優秀な子しか入れないと言われています。)

 

 

我が家は実際学校で勉強しなくていい(来なくていい)と言われ続けて

大暴れするようになってましたが、わかるようになりたい気持ちは持っています。

 

それすら奪い、否定する権利は親にも教師にもないんです。

 

「僕にわかるように教えてくれない先生がバカ」といったことがありますが、

支援級に居ながらにして、これをやる教師が実際にいることに今回非常に驚き、

さらに今支援級にいる子たちも、結局一方的に教えるだけで

「放置された」と訴える親御さんがいるのもまた事実です。

 

教えられない、指導だけでなく支援もできない。

そして最初から暴力に訴えられていた結果の不登校という道をたどりましたが、

ではどうするか。

 

 

受験がすべてではないでしょう。

それ以外の方法もあるのも知ることで選択肢が生まれる。

 

作文と面接だけで受験できる私立もある。

テストや成績票がない学校もある……

 

読み書きに困難があっても、生きていかなければなりません。

 

そのための場所として公立しかない、支援級しかない、支援学校しか道はない

なんてことはないんだなと、『二月の勝者』は教えてくれたなと思います。

 

 

そういう意味では、間違いなくきっかけの一つになってくれた作品。

 

終わっても、たまに読み返してまた笑ったり泣いたりしながら

わが子の伴走を受験に限らず頑張りたいなと思います。

 

まぁ最終的に高校受験はしないと進めない可能性もあるので

どこかで学校を選ぶ日も来るといいなーとは思うのですが……

学校以外の道も今はたくさんある。

 

 

小1から抵抗を三年続けた根性があるので、本人が納得して

また授業に積極的に取り組めるようになれば……

 

書いていてだいぶハードルの高いことを言っているなと思いましたが

まぁきっとなんとかなるよ、とどこかで本人の成長待ちを信じていたいと思います。

 

何はともあれ、完結おめでとうございました。