卿卿日常
New Life Bigins
全40集


※日本語字幕あります!


あらすじ

むかーしむかし、あるところに

九川と呼ばれる地域がありました



九川は、墨川、蒼川、黛川、臙川、

莹川、霽川、丹川、金川、新川の九つから成り

それぞれ異なる特色・風習を持っていました



九川の長である新川



数年に一度、各川から選出された女子と

少主(王の息子)を縁組させる協定を

八つの川と結んでおりました

拒否することは許されません



今日は、八川から選ばれた女子が一同に会す日


その中に、霽川からやってきた

李微(リーウェイ)という女子がおりました



父親が下級役人のため抗えず

嫌々新川にやってきた季微


こうなったら、お妃候補から脱落して

さっさと故郷に帰ろうと心に決め

女としての無能さをアピール

目論見通りにコトは運びますが

食欲だけは旺盛なこの李微



ひょんなことから

とある少主宅の厨房に潜り込み

盗み食いをしてしまったのが運の尽き

屋敷の主、六少主に見つかってしまいます



この六少主・伊峥(インジョン)

幼い頃から体が弱く、両親との関係も希薄で

宮中でもっとも影の薄い少主と

囁かれておりましたが、実はとんでもないキレ者

来るべき飛翔の時に備え

虎視眈々と才覚に磨きをかけておりました


妻帯している方が何かと都合が良いうえ

実家にさして力もない評判の悪い妻を娶れば

よい目くらましになる

それに、そのぐらいのハンディを背負う方が

何かと楽しいのではないか?と考えた伊峥


そんなことは知らない李微

数日後、迎えの輿がやってきて

やれ家へ帰れると嬉々として飛び出したところ

待っていたのは婚礼へといざなう赤い輿


なんの因果か六少主へ嫁ぐことになってしまい

まさに絶体絶命、お先真っ暗



私の人生終わった、と意気消沈していたその時

聞こえてきたのは「あと三ヶ月…」という

少主の下僕たちのヒソヒソ声


病がちの六少主+あと三ヶ月=余命三ヶ月!

と結論づけた李微は←もちろん勘違いw

寡婦として実家に出戻れるその日まで

心から伊峥に尽くそうと決意するのでした…


さて李微と各川の女性たちは
男尊女卑に重きをおく新川という地で
幸せを掴めるのでしょうか?



感想

昨年末、韓ドラ界では、
現代女性(母)の姿を投影し
はてはLGBT問題にまで触れた
シュルプという斬新な時代劇が誕生して
人気を博しましたが、同時期に
華ドラ界でも、それに匹敵するよな
秀作が誕生していたのですね〜照れ

男尊女卑の地に嫁いだ女性たちが
幸せとは?人生とは?と悩みながら
一致団結して(←ここが素晴らしい)
男性優位の社会に挑む姿を描いた本作


男女平等、女性解放、などを描いた
メッセージ性の強いドラマにも関わらず
変に偉ぶったり、押し付けがましくもなく
一貫してエンタメ作品に仕上げ切ったところが
本当に素晴らしいと思いますOK

(花と将軍なんかもそうでしたが
深い主張を笑いというオブラートに包んで
描く手法がお得意だよね、中国ドラマって)

世の女たちよ、負けるなびっくりマーク立ち上がれびっくりマーク
と言われている気がするよな
応援歌的ストーリーではありますが
彼女たちが嫁いだ夫=男性との
日常生活を描いた話でもあり


ひいては、その夫を育てた父と母
共に育ったきょうだい、親戚etc
家族との在り方などにも随所で触れられていて
結局のところは、男だとか女だとかは関係なく

あるがままの自分を愛そう
自分が主役の人生を歩もう

というのが最大のテーマだったのではないかな?
と思うのですが、皆さんはどう感じられましたか?


登場人物紹介

中国ドラマって、たくさんの登場人物が

最初にドバッと出てくるので

それだけで混乱もやもやしちゃうのですが

このドラマにいたっては

各キャラの個性が際立っていて全く問題なしグッ

すんなりと世界観に入り込めました


季微&六少主・伊峥


両親に愛されて、のびのびと育てられた

食べることが大好きな李微と

親元から離されて孤独に育ち

胃が弱く、偏食が多い伊峥

二人の共通点は、温厚で善良であることだけ


片や故郷の平和のため

片や保身のために結婚した二人に

はたして本当の愛は生まれるのでしょうか



そして、二人の距離が縮まった頃に

正妻として嫁いでくることになる元英の存在は

李微と伊峥の生活に

どんな影響をもたらすのでしょうか


上官婧&五少主・伊岐


女らしい妻を娶るつもりが

女性優位の丹川で育った激しい気性の娘を

あてがわれてしまった伊岐


女性だから、という理不尽な理由で派生する

様々な決まりごとがまったく理解できない婧

腕っぷしも正義感も強い彼女は

女性たちの精神的支柱になりますが

新川という土地にいつまでも適応できず

一番苦しんでいるのは、実は彼女


頼りない伊岐は、妻の心細さに気づき

寄り添うことができるのでしょうか


薫海棠with節気24&三少主・伊岸


自信過剰で超ナルシスト

口先だけの伊岸に嫁いでしまった海棠


さらには、どこぞから連れ帰ってきた

身寄りのない女たちに節気の名を与え

ゆくゆくは二十四人揃えたいなどと

ぬかしだす始末で、我慢はもう限界!



海棠with24節気の女性たちは

愚かな男に灸を据えることができるのでしょうか


夫がいる時・いない時で幸福度が変わる彼女たちの様子は

世の奥様方の姿を投影したようで、親近感でしたw


郝葭&趙芳如&二少主・伊嵩 


結婚にも男にも夢を抱いていない郝葭

どうせなら、将来有望な男の元へ嫁ごうと

自ら二少主を選んで側室になったものの

伊嵩は、最低最悪のDV・モラハラ男だった!


正妻・趙芳如の嫌がらせにも耐えながら

郝葭は思い描いた通りの人生を

歩むことができるのでしょうか


この三人の存在が、本作に重みと

リアリティをもたらしたんではないでしょうか…?

癖の強い登場人物たちを相手に

一人で反派を務めあげた伊嵩(@张晓晨)には

敢闘賞を差し上げたいです


★おまけ

阮思思&七少主・伊岩


最初から最後まで、目立った変化もなく

時々しか出てこなかった二人ですが

すごく重要な存在だと個人的には思ってます


他の婦人たちのように

外に出てバリバリ活動したい女性もいれば

思思のように、愛する人の側で

穏やかに過ごしたい、と

思う女性がいたっていい!

と言われているかのよう


そして、他の夫人たちや、兄弟たちも

この二人にけして変化を強いなかったのが

個人的に好感度高し

幸せの形は人それぞれ、なのですね



スター



その他にも、たくさんのキャラクターが

登場しますので、きっと誰かしらお気に入り

もしくは、肩入れしてしまう人物がいるはず!


ちなみに私は、

きっと他にも楽な方法があっただろうに

あえて自らを檻に閉じ込めて

「待つ」「耐える」道を選んだ

この二人↓に惹かれました♡



それから、完璧な女性にも関わらず

自尊心の低すぎる郝葭には↓



同じようなことを言われたりやられたりして

傷ついた過去を思い出させてもらって

胸が痛かったです…


男性から傷つけられる以上に

同性である女性に傷つけられるのって

ほんとに辛くて悲しいんだよな…悲しい



ってことで。


様々な境遇にいる女性たちを通して

いつのまにか慣れてしまって

疑問にすら思わなくなってしまったけど

よく考えたらおかしいよな、ってことに

改めて気づかせてもらったり


何気ないセリフに

ズキーーーハートブレイクっとさせられたりする

深いドラマではありましたが 


↑個人的に1番ずしーっときたセリフ…


女性がたくさん出てくるこの手のドラマって

男性の寵を取り合っていがみあったり

足の引っ張りあいをすることが多々あるのに

そんなシーンはゼロに等しく


みなが善良で仲が良く、常に一致団結して

夫や世の中に立ち向かっていく姿に

胸がじーんと熱くなりました


全ての女性に見てもらいたいし

世の男性たちにも、ぜひ見てもらいたい

とても意義のある40話でした


素敵なドラマをありがとうございましたニコニコ


それでは、またーバイバイ