~第九話 璃音


慎吾は璃音の家の前で立っていた。


本当に来てしまった。


半分後悔して、半分来てよかったと思う。


でも、入ることができない。


いや、入れないのだ。


すると、璃音の家の扉から恵理が出てきた。


「待ってたよ。」


恵理の言われるがままに慎吾は入っていく。


璃音の部屋の扉を開けると、璃音がいた。


「――璃音・・・」


「慎吾――ごめん。」


璃音は悲しそうな顔でそういった。


「・・・え??」


「勘違いしちゃってさ。。。」


「・・・・・・・」


「許してください」


「――いいよ。俺の方こそごめん。ついカッとなって」


すると璃音がとてつもない発言をした。


「うん・・・あのさぁ、慎吾お前は沙耶ちゃんのことが好きなの?」


「・・・なわけないじゃん」


璃音はホッとして


「じゃあ、とっちゃうから」


びっくりしたのか慎吾は


「・・・はあっ!?なんでとられなきゃなんないんだよ!」


「あれ?好きじゃないんでしょ?」


璃音はニタニタしてる。


正直・・・キモイと慎吾は思った。


「本当はどうかわかんないんだよ」


「あのさ、」


恵理が口をはさんだ。


「もう一つ。やることあんじゃないの?桐谷慎吾。」


「・・・うん。」


そういって彼は走って行った・・・


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つづく


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~第八話 謝りたい


帰りのバスで慎吾は悩んでいた。


(なんであんなこと言ってしまったんだろ・・・・)


何もかも、言ったことすべて慎吾に一致しているのかもしれないと


彼は思った。


せっかくお礼をしに来てくれたのに、


自分がどなったことにより


沙耶をまた一段と傷つけてしまった。


「俺は・・・・・なんてことを・・・・・」


すると慎吾のケータイが鳴った。


「もしもし」


「ちょっとあんた最低じゃない」


電話の主は璃音の幼馴染の福澤恵理だった。


「何がだよ。」


「沙耶に怒鳴ったんだって??」


「誰から聞いたんだよ」


「もちろん、沙耶よ。」


恵理はハァとため息をはいて続けた。


「あのねぇ、女子の気持ちも考えてみなさいよ、


勇気だして男子校挑んだほうの気持ち考えなさいよ。」


恵理の発言で慎吾は


「だったらこっちの気持ちも考えろよ!!勘違いされて困るんだけど。」


怒鳴ってしまった。


「俺は、あんなふうに言いたくなかったよ。でもな、璃音に勘違いされたんだよ!


大事な親友に勘違いされて困るのはこっち。


怒鳴って何が悪いんだ。礼がいいたいなら2人の時に言えばいいのに。」


「そんなんだから女子から嫌われんのよ、この分からず屋!!」


「なんでそんなこと言われなきゃいけないんだよ。だから恵理は彼氏に嫌われるんだ」


「今、アイツのこと言わなくていいでしょっ」


「とにかく!俺は、、、、謝りたいんだよ・・・・・」


慎吾の発言にびっくりしたのか恵理は


「・・・・わかった。璃音の家に来なさい。待ってるから」


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続く。


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~第七話 お前のせいだ


「ったく。なんだアイツ・・・」


慎吾は呆れてしまった。


(アイツは妄想癖がすごいからなぁ)


そう思っていた。


「あの・・・・」


沙耶が口を開く。


「何。」


「どなた・・・ですか??」


不思議そうに慎吾を見る沙耶。


「璃音。俺の大事な親友だよ」


「いいんですか??追わなくて・・・」


「おい。」


慎吾は沙耶の言葉を止めた。


「なんで。ここに来たんだよ!」


「あの・・・・その・・・」


「なんで??用は??」


「恵理が・・・ちゃんとお礼行って来いって・・・」


沙耶の声は震えていた。


「恵理が??」


恵理は、璃音の幼馴染で慎吾とも仲が良い。


「そう。。。です。。。」


「あのなぁ。よく男子校で待ってられるな。空気読めよ。俺、勘違いされたジャン」


「それは・・・・申し訳ないと」


「申し訳ないとで済むことじゃないんだよ!」


慎吾の怒りは最高までいっていた。


「お前のせいだろ!お前がここで待ってなきゃあんなことにはならなかった!


自分が何したか分ってんのかよ!」


「・・・ひっく・・・すいません・・・」


「泣いても無駄。もう来ないで。」


そういって慎吾はその場を去った。。。


でも慎吾の心の中には後悔という文字があった。


「いいすぎたかな・・・」


そうつぶやいた。


時間は戻ってくれない。


『自分が何したかわかってんのかよ!』


あの子に言った言葉。


それを言うのは今の自分だ。


今の俺に、そんなこと言う資格はない・・・


明日もどうせバスの中で会う。


顔も合わせづらい。


何もできない。


そう慎吾は思った。。。


「明日・・・・なんていえばいいかな・・・」


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続く


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