パトカーの窓に雪が吹きつけてきたのに気が付いた真帆が
「寒いね。雪だね。」
とTAKAに言った。
TAKAはもう何もいう気がしなかった。
「私たちがよりをもどしたのは9年前のクリスマスだよ。覚えてる?」
真帆が聞いてきた。
あああれか。
ドラックやって違う穴でした夜か・・と
TAKAが思い出してうんざりした。
こんな自分がハイプロフィールになるとは思わなかったし
あのままB級バンドのベース弾きでぽしゃりそうな自分に
高収入の真帆は何となく居心地が良かった。
そして2人で何かが外れているところが似ていて
とてもラクだった。
「お前、今日は最悪に外してくれたよな?しんちゃんごときで全部パーだ。馬鹿かお前は?」
TAKAが怒りながら言った。
「ごめんなさい。」
「もう御免じゃ、世間は済まねえよ。」
「世間はもういいよ。」
真帆が涙ぐみながら言った。
「よくねーよ。」
TAKAがむっとして言った。
「もう世間なんかいいよ。死ぬからさぁ。」
真帆が悲しそうに言った。