「奥さんこんなの盗んだんですよ。」
コンビニの店長らしき男があんパンの袋をTAKAに見せた。
「お腹がすいてて・・。TAKAごめんなさい。」
「TAKAごめんなさいじゃないだろう。お店の人に謝れよ。」
TAKAが怒りで声を荒げた。
「ごめんなさい。」
か細い声で真帆が店の人に謝ったが、あまり罪悪感は感じられなかった。
「恥ずかしい女だなぁ。これで絵里奈の幼稚園受験もパーだ。」
真帆は絵里奈の受験はどうでもよかった。
尿検査でTAKAも引っかかればいいのに・・・
真帆はそう心のどこかで願った。
そうすればTAKAとまたやり直せる・・・・。
わたしたちは遠い昔に片割れを見つけたんだから・・・。
真帆は何もなかったころのTAKAを思い出した。
「お前のおかげでありがたくない検査を受ける羽目になったぞ。まあ、俺は大丈夫だけどね。
それでも明日はみんなで大騒ぎだな。」