店内に入るとコンビニの店長と警察官2人に囲まれて真帆が立っていた。
不思議なことに真帆がへらへら笑っていた。
これはまずいとTAKAは瞬間的に思った。
「え・・何で?何で?」と笑いながら真帆が3人に聞いていた。
「何でじゃないでしょう?アンタ。人のもの盗んでおいて。」
コンビニの店長が怒りだした。
「すみません。これは俺の女房です。俺にできることは何でもします。弁償します。迷惑かけてすみません。今回は勘弁してやってください。」
真帆は万引きなんかしたのか・・・。TAKAは腹が立ってきた。
「様子がおかしいんだよね。変に痩せてるしね。尿検査してもらえますかね?」
年配の警察官の一人が言った。
「真帆は拒食症なんです。麻薬なんかしません。」
TAKAがあわてて否定した。
もう一人の若い警察官が「あれ?プロデューサーの沢田貴章さん・・・、ですよね?」と聞いてきた。
「そうです。」
TAKAが口ごもりながら言った。
「例外を認めるわけにはいかないんだよね。旦那さんのほうも尿検査してくださいね。」
年配のほうの警察官が言い放った。
コンビニの店長がびっくりして真帆とTAKAをまじまじと見た。
「TAKA、何で来たの?」
真帆がうわごとを言うように言った。
真帆は壊れている・・・・。
それで今目の前に起こってる現実に
もう本人がついていけない状態なのだ。
「ねえ、クリスマスなのに、女の家から戻ってきたの?」
真帆がTAKAに聞きながら少し嬉しそうにかすかに笑った。