車の中で真帆の娘が上機嫌できゃっきゃっとはしゃいだ。
もうサクラは完全に散って青い葉がぐんぐん伸びていた。
サクラの枝が青い空の中にピンと伸びていた。
「今日はいい日だね。」
お母さんが体を伸ばしながら言った。
この3人はまるで何もなかったかのように振るまっていた。
もしかしたら自分が消えても
パーフェクトに成り立つのかな・・・?
真帆は空虚感にうすら恐ろしくなった。
真帆はぼんやりと自分が消えた世界というものを想像した。
それはそれで欠損なく成り立っている気がした。
奇妙な静寂感が真帆の中で起こった。
誰かが背中を押してくれたら
もうこのまま消えてもいい気がした。
久しぶりの外界は恐ろしく
さらに逃げ出したくなった。