碧いラフレシアの花 その654 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代






真帆がずっと寝室に閉じこもっているのでTAKAが心配して様子を見に来た。



「何か悩みごとでもあるのか?」

TAKAがおそるおそる聞いた。


「そんなのないよ。」

真帆が答えた。


「子供を作る時期についてだけど・・・・。」

TAKAが切り出した。


「その話し嫌い。」

真帆が答えた。

「子供、好きじゃないのか?」

「嫌い。」

「それは俺の子だから嫌いなの?俺とはもう作りたくないって意味なの?」




それに回答するのは危険なような気がした。

それに答えてはいけない気がした。


「まだ28なんだけど、私。」

「じゃあ、30くらいで・・4歳違いとかで産んでくれる?」


とりあえず先の話なので「うん・・。」と気のない返事をしておいた。



「お母さんとさっき話したんだけど・・・カウンセリング・・とか行かないか?」

「何の?」

「色々。俺は専門じゃないから分からないけど。」




真帆は腹が立ってきた。


昔、真帆の母親とTAKAの借金を返済してやった事を真帆は思い出した。

真帆の母親はギャンブルと買い物にはまっていた事があった。

真帆の印税をアテにしての確信犯だった。


困ったら二人で泣きついてきたくせに、今ではこの二人が保護者気取りで真帆を指揮しようとしていた。

真帆はそれが許せなかった。


この二人から本当に愛されている気もしなかった。



「それって全部私のせいなの?」

「え・・、誰のせいか知らないけど・・。でも・・・真帆を見てると俺も不安になる。」

「へえ、心配なんだ。」

「心配だよ。」



「お母さんと話したんだけど、こんな体じゃ子供産めないんじゃないかって・・・。」


何だ・・・。私の心配じゃなくて・・・?

単に子作りマシンなわけ?


「何でそんな家族計画を私のおかあさんと話し合うの?そんなプライベートなことまで話すの?」

「お母さんだって孫がもっと欲しいよ。」

「あのさー。TAKAきょうだいいる?おかあさんはいないよ。私もいないね。子供二人って誰が決めたの?」

「別に経済的に問題もないし・・俺が子供好きだし。」



結局私の心配をしてるわけではないんだ・・TAKAは。


「そんなことお母さんと話してるなんて、気持ち悪いよ。」



真帆はもう息がつまりそうになった。




行く年来る年の音がTVから聴こえてきた。



「すぐにじゃなくていいから・・。カウンセリング行こうよ。真帆。」