真帆がずっと寝室に閉じこもっているのでTAKAが心配して様子を見に来た。
「何か悩みごとでもあるのか?」
TAKAがおそるおそる聞いた。
「そんなのないよ。」
真帆が答えた。
「子供を作る時期についてだけど・・・・。」
TAKAが切り出した。
「その話し嫌い。」
真帆が答えた。
「子供、好きじゃないのか?」
「嫌い。」
「それは俺の子だから嫌いなの?俺とはもう作りたくないって意味なの?」
それに回答するのは危険なような気がした。
それに答えてはいけない気がした。
「まだ28なんだけど、私。」
「じゃあ、30くらいで・・4歳違いとかで産んでくれる?」
とりあえず先の話なので「うん・・。」と気のない返事をしておいた。
「お母さんとさっき話したんだけど・・・カウンセリング・・とか行かないか?」
「何の?」
「色々。俺は専門じゃないから分からないけど。」
真帆は腹が立ってきた。
昔、真帆の母親とTAKAの借金を返済してやった事を真帆は思い出した。
真帆の母親はギャンブルと買い物にはまっていた事があった。
真帆の印税をアテにしての確信犯だった。
困ったら二人で泣きついてきたくせに、今ではこの二人が保護者気取りで真帆を指揮しようとしていた。
真帆はそれが許せなかった。
この二人から本当に愛されている気もしなかった。
「それって全部私のせいなの?」
「え・・、誰のせいか知らないけど・・。でも・・・真帆を見てると俺も不安になる。」
「へえ、心配なんだ。」
「心配だよ。」
「お母さんと話したんだけど、こんな体じゃ子供産めないんじゃないかって・・・。」
何だ・・・。私の心配じゃなくて・・・?
単に子作りマシンなわけ?
「何でそんな家族計画を私のおかあさんと話し合うの?そんなプライベートなことまで話すの?」
「お母さんだって孫がもっと欲しいよ。」
「あのさー。TAKAきょうだいいる?おかあさんはいないよ。私もいないね。子供二人って誰が決めたの?」
「別に経済的に問題もないし・・俺が子供好きだし。」
結局私の心配をしてるわけではないんだ・・TAKAは。
「そんなことお母さんと話してるなんて、気持ち悪いよ。」
真帆はもう息がつまりそうになった。
行く年来る年の音がTVから聴こえてきた。
「すぐにじゃなくていいから・・。カウンセリング行こうよ。真帆。」