碧いラフレシアの花 その513 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代






そのうち夏も深まって


時々KENちゃんが真帆のマンションにTAKAに会いにやってくるようになった。







そういえば



ずっと昔


KENちゃんと暮らしていた時に


近所のTAKAがよく訪ねてきた。




あれから何年経ったんだろう・・・・



真帆は昔を思い出した。






また昔みたいに


時々3人で話した。





ただ


KENちゃんがやって来ると


今は真帆のお母さんが顔を歪めた。






昔KENちゃんとラリって二人で愛し合ってるとき

隣で知らん振りして

TAKAがファミコンをしていた。





何だかいつ頃からか

何が普通だか分からなくなった。



気がついたら

結婚して

30になったTAKAが婿養子になっていた。




真帆の25歳の夏が終わろうとしていた。





8月の終わりに


帰り間際にKENちゃんがこっそり真帆の手を握った。






でもそれ以上は何もなかった。









ドアを開けて真帆が帰っていくKENちゃんの背中をじっと見ていた。




地平線のあたりで疲れて太った太陽が


最後に輝きながら


沈んで行こうとしていた。