そのうち夏も深まって
時々KENちゃんが真帆のマンションにTAKAに会いにやってくるようになった。
そういえば
ずっと昔
KENちゃんと暮らしていた時に
近所のTAKAがよく訪ねてきた。
あれから何年経ったんだろう・・・・
真帆は昔を思い出した。
また昔みたいに
時々3人で話した。
ただ
KENちゃんがやって来ると
今は真帆のお母さんが顔を歪めた。
昔KENちゃんとラリって二人で愛し合ってるとき
隣で知らん振りして
TAKAがファミコンをしていた。
何だかいつ頃からか
何が普通だか分からなくなった。
気がついたら
結婚して
30になったTAKAが婿養子になっていた。
真帆の25歳の夏が終わろうとしていた。
8月の終わりに
帰り間際にKENちゃんがこっそり真帆の手を握った。
でもそれ以上は何もなかった。
ドアを開けて真帆が帰っていくKENちゃんの背中をじっと見ていた。
地平線のあたりで疲れて太った太陽が
最後に輝きながら
沈んで行こうとしていた。