KENちゃんは自分の実家からの文句と、奥さんからの文句を両方電話で毎日の様に聞く羽目になった。
この結婚が大失敗だったのは明らかだったけど
もうどうしようもないと諦めた。
KENちゃんをさらにがっかりさせたのは不倫相手の心変わりだった。
いつまで一緒にいてくれるかは最初から疑問だったけど
こうもさっぱりと逃げられるとは思わなかった。
最後に電話をした時に
子供が既に生まれたKENちゃんに若い愛人は冷たかった。
「事務所が同じだし、こんな事で自分の夢を棒に振りたくない。」とその子はさっぱりと言い放った。
それはまっとうだし
その子は正しい気がした。
それからその愛人とKENちゃんはもう会う事はなかった。
電話で話す事もなかった。
産後6週間して、KENちゃんの奥さんがKENちゃんのマンションに赤ちゃんと引っ越して来る事になった。
奥さんが来る前にキッチンを消毒スプレーで掃除しながら
KENちゃんは寄る年波を感じた。