碧いラフレシアの花 その426 | 連載性春小説  碧いラフレシアの花

連載性春小説  碧いラフレシアの花

好きじゃない人と天国へ行くよりは


好きな人と地獄に行きたい


ある女の子の80年代

初詣の後に二人で境内の食堂に入った。


テレホン・カードを使って食堂の公衆電話から真帆がお母さんに電話した。


「遅くなるからお母さん帰っていいよ。おせちありがとう。」


「いや、こちらこそいいんだよ。あんな高い百貨店のおせちはみんな真帆の稼ぎのおかげなんだよ。TAKAちゃんと仲良く暮らすんだよ。」

「うん、うん。ありがとう。またね。」







冬の陽が早く落ちた。



帰り道の白い砂利を落ち着きなく真帆が蹴った。



「今月の末くらいにねKENちゃんの子供が産まれるらしい。」


「そう・・。」











この時真帆は深い嫉妬を感じた。








自分と結婚したり


自分の子供を産んだりする人とはとても思えない・・・・・という言い草で


KENちゃんに振られたのは2年前だった。





それは今思うと何だかまっとうな論理の様な気がした。




現実が深く突き刺さった。







奥さんに負けたんだ。



しかも自分はKENちゃんにとっては愛人以下なんだ。





これから結婚するにしても


年内に結婚するにしても




もうKENちゃんの事は忘れたい。










この敗北感って何なの・・?




一番好きな人と結婚できないって



こういうことかな・・・。