そのうち12月になってTAKAが29歳になった。
気がついたらなんだかんだとバンドはゆるやかに売り上げが上昇していっていた。
TAKAは5年前よりはマトモな男になっていた。
でも5年前より自分はマトモなんだろうか・・・?
真帆はふと考えた。
KENちゃんが極秘入籍して
臨月までKENちゃんの神奈川の大きな家の実家に隠れていることになった。
そういえば自分もあの家の近所に住んでいたんだ・・・・。
真帆は自分が小さい頃から住んでいたあの家のあたりを思い出した。
絶対に小さい頃に
KENちゃんと
コンビニとか八百屋さんとかスーパーで
すれ違ってるのは間違いなく
それから大きくなって
KENちゃんが死ぬほど好きになった。
自分がちょっとKENの実家のお世話になっていた
19歳の時を思い出した。
今となっては
おんなじ家に
大きなお腹の奥さんが座ってるのは
苦しい事実だった。
年をとるたびに
どんどん
寂しくなっていった。
あの頃はどんどん幸せになると信じていた。