昔は、昔のことを言ったら、

もう時代が違うのよと言って、

さげすまされたが、今の若い人は、

言って、言って、もっと言ってと

目を生き生きとさせて聞いてくるが、

 

僕も、変質者ではなかったが、若い頃から、

年寄りから、話を聞くのは好きだった。

 

それくらい、時代も変わった。

 

おかしいと思ったことのひとつは、若い男女が、

神社や公園などで、いっしょになって泣いているのである。

 

それを見ていた、同年代の悪ガキが、おもしろがって、喜んで

いるのだが、なんで、二人は泣いているのかと尋ねたら、

親の反対で、いっしょになれないから、と定番で決まっていた。

 

それの象徴が、南こうせつさんの、神田川である。

 

その世代が、リタイアして、なんとかしてくれ~と言って泣いているのである。

それで、若者文化の系譜は、社会を支配して、社会は、よそよそしくなった。

昔をそのまま復活させたら、しつこいいやらしい関係が、そのまま

再現されて、ヤバいことになるが、行きついた先は、こんな風だから

なんとも始末が悪く、とても困難な社会になってしまった。

 

バブル全盛の頃、お見合いしたら、こんな罵声を浴びた。

「あんた、私を働かせるつもり?考え、甘い、甘い」

これじゃあだめだ、一服休憩。

 

世間の人を、よくよく観察していると、実際の本音は、男性も女性も

ちぐはぐになっていて、お互いの会話がすごく乏しい。

 

それならわかったわ。お互いの理解が、浸透するまで、時間と経験共有が

必要なのに、条件闘争からはじまる。

 

それを和らげる、仲人つまり、おせっかいなやり手婆さんが、昔はいたのに

今は、そんな婆さんも、自分のことで、いっぱいだ。

 

昔の女性は、したたかだったのに、今は、すぐあきらめる。

男を、こういって殺してやらなければいけない。

 

「あなたといっしょに、苦労がしたい。」

 

覚悟は、できているかな?