父の通院には必ず母が付き添っていました。
入退院には私か兄が車で送り迎えしました。

何度も入退院をして2年くらい抗がん剤治療をしていましたが今年の春、『門脈』というところに転移がみつかりました。
抗がん剤治療と放射線治療を同時にすることになり、父の身体に放射線治療のためのラインが書かれました。

月曜から金曜の5日間連続、5週間の計25回放射線治療が行われました。
初めは何の変化もなかったのですが、2週目くらいから副作用が始まりました。見てるだけでも辛そうなのが伝わってきました。

私は同居していなかったので、通院の抗がん剤の副作用でぐったりしている姿は数回しか見たことがありませんでした。
なので行くたびに衰弱している姿を見るのがとても辛くなってきていました。

5週間の治療が終わり退院して実家に行くと『この人はこのまま逝ってしまうのではないか』と思うほど衰弱していました。

『放射線治療をしなければ良かったのではないか』そう思っていました。