もはや仕事と化しているユアン作品の鑑賞・・・。一番楽しみにしていたのがこれ。DVDのジャケットのくわえ煙草のユアンがすっごくかっこいいんだもの。で、見始めた。どんより暗い灰色の空。空気の冷え冷え感まで画面から伝わってくるよう。そして冷たそうな河からスリップ一枚しか身に着けていない若い女性の水死体をユアン演じるジョーが発見して引き上げる。死体をおおうものをレスに頼む口調や、泥が付いたうえ、変色した死体のキモい背中に手をあてるしぐさといい、「お、この女性を殺しちゃったのか?ユアン殺人犯なのか・・これ猟奇殺人者の日記って意味で、これから連続殺人がつづいちゃうのか??」とまじでだまされてしまいました。でも、もしかしたらそのほうがサスペンス映画なら面白かったかも。この映画ってトロッキという有名(らしい)作家の「ヤングアダム」という不条理小説が原作の文芸?映画だったらしい。虚無感、喪失感、刹那的な生き方ってやつですか。その死体を発見してからなぜかジョーはレスのくたびれた奥さんに「女」を感じて、あぶなーい目つき見つめたり、盗み見したり、脚をさわってみたりちょっかいを出すようになる。奥さんの方もかなり年上の旦那には不満ありありなので、たちまち誘惑されて二人は不倫におぼれていく。その間、死んだ女性とジョーの関係が回想シーンとして時折入ってくる。実はジョーのかつての恋人で死体発見の前夜、二人は会っており、結婚を迫る彼女が脚を滑らせて河に落ちてしまったのだが、ジョーは面倒に巻き込まれるのを嫌って通報しなかったのだ。レスの奥さんとの関係がバレ、レスと奥さんは離婚することに。ジョーとの結婚を本気にかんがえてるような奥さんにジョーはびびりはじめ、奥さんの妹と関係をもったり、船を下りて逃げ出してしまう。奥さんもジョーが地に脚つけないやつっていうのがわかっているのかレスとよりをもどしちゃったりするし、結局ジョーには居場所がない。新しくみつけた下宿先の人妻とも不倫して、殺人容疑の裁判の傍聴に行き、良心の呵責に耐えられず匿名の手紙をかくけれど、結局無実の配管工は死刑判決を受けてしまう。で、そのままジョーは去っていく・・。流されて流されて・・。イギリスの北部ってこんなに貧乏くさいんだ(50年代の設定だけど)と鬱々とした景色が続く。石炭で真っ黒な男たち。映像は淡々としてよかった。セリフもほとんどないくらいで、みんな目で、表情で雄弁に語っていたな・・。一番印象に残ったのは冒頭にも書いたけど、ユアンの煙草。ずっと吸ってる。吸わないと不安で不安でいられないように。おいしいそうにも見えない。「この一服たまんないなあ」って満足げな表情もせず、ただもくもくと吸う。エッチシーンはRー18だったようにやたらある。「あれ、まただよ~」っていうほどであきちゃった。ま、自分がユアンとエッチしているんだわ~と思えばいいんだけど。どんより重い気持ちが残る映画でした。嫌いじゃないけど・・。