司会:前回、昭和45年に自転車が車道から歩道に誘導され、その後、平成19年に車道に再び誘導される経緯を話していただきマシ。平成19年の改正で、自転車が例外的に歩道を走ることができる場合が挙げられていますが、よくよく考えると、かなり厳格ですよね。結局、ほとんどの場合は、自転車通行可の標識がなければ歩道を走ることは「違法」になるような気がしますね。

 

本田(鳥飼総合法律事務所弁護士):その通りです。自転車が車道を走るという原則自体はずっと変わっていない中で、「自転車通行可」の標識が増殖したため、歩道は自転車が走れるものだという思いこみを誘発させてきたわけです。

 

司会:実際に、自転車通行可の標識がない歩道もいっぱいあるわけですよね。そういう歩道を自転車で通行することは、違法になるわけですか。

本田:現実にはそうです。しかし、自転車通行可の標識を掲げることができる高規格な歩道とそうでない歩道は、一応区別されているので、自転車が通行できる歩道はある程度見分けがつきます。道路構造令では、第10条の2第2項「自転車歩行者道の幅員は、歩行者の交通量が多い道路にあつては四メートル以上、その他の道路にあつては三メートル以上とするものとする。」と定められているのですね。自転車歩行者道というのは、自転車と歩行者のどちらも通行できるいわゆる「歩道」をいいます。世の中の「歩道」は多くが、この「自転車歩行者道」にあたります。この自転車歩行者道は、少なくとも3メートル以上の幅員が無ければならないと定められているので、逆に言えば、幅員が3メートル以上の「歩道」は、自転車通行可であることが多いということは言えるわけです。

 

司会:なんかややこしくなってきましたね。狭い歩道では、自転車は通行できないと言うことになるのですか。

 

本田:狭い歩道でも、自転車通行可の標識があれば、通行できます。ただ、幅員が広ければ、おおむね自転車通行が可能ということが言えるということはできますね。

 

司会:ちょっと複雑になってきました。次回は、今後の自転車通行空間がどう変わっていくのかについてお聞きしたいと思います。