漫画単行本、電子版が紙版を上回る! | 世界メディア・ニュースとモバイル・マネー

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日本経済新聞 電子版は2018年02月26日に、出版科学研究所は2018年02月26日に、2017年に電子化された漫画の単行本の市場規模(推定)が1711億円となり、初めて紙版の漫画単行本(1666億円)を上回ったと発表したと報告した。

 

電子版の漫画本は値引きキャンペーンなどによって過去作品を中心に伸びている。

 

http://time-az.com/main/detail/63389 

 

ただし、紙版の落ち込みが大きく、電子版と合わせた漫画の単行本市場は3377億円と2016年比0.9%減った。

 

2017年の紙版の漫画単行本は2016年比14.4%減った。

マイナス幅としては過去最大という。

 

大ヒット作の完結やそれに代わる新たなヒット作の不在、電子版へのシフトが響いた。漫画誌と合わせた紙版の漫画の市場規模は2583億円で2016年比12.8%減った。マイナスは16年間連続になった。

 

電子版の漫画単行本は2016年比17.2%増えたが、伸び率は鈍化している。

 

電子版の漫画は伸びてはいるが、紙版の落ち込みをカバーしきれていない。

 

私が駆け出しの頃、凸版印刷で講談社担当の営業マンが、週刊漫画雑誌のゲラを張り合わせているのに出会った。

 

週刊漫画雑誌から、単行本を作る企画が通ったので、ゲラを張り合わせて原稿を作っているという。

 

ちょうど、それが、漫画単行本の出発だった。

 

あれから何年だろう。

 

吹き出し文字も、まだ写植ではない。活版印刷の清刷りだった。

それを手書きの漫画に張り込むので、オリジナルの原稿は、すぐにボロボロになり、印刷原稿に使えなかった。

 

そこで使われたのが、ゲラを張り合わせだった。

 

それが、スキャンされて、電子ブックが誕生した。

 

ゲラを張り合わせた原稿はレタッチで修正されたが、スキャンされた原稿は、パソコンで修正された。

 

私は1980年代初期に、Apple社の日本の総代理店であった東レでApple 2から手作りで組み立てられ、開発した日本初のDTPマシン「FX-500」の総発売元であったクスダから借りた2台使って、ソニー出版から、自動車の修理解説本を作った。

 

以前、小学館の人に、電子ブックの加速度化について話したが、その時は漫画本や三流本など、俗にいうゴミ本が最後で、学術論文などが、最初に電子ブックされると話したことがあり、漫画本でも電子版を紙版がやっと抜いたと知って、出版社の革新が遅れていると痛感した。