予定なし、下調べなし、地図なし・・・私には真似のできない歩き旅~『野武士、西へ』 | Jitchanの誤読日記

Jitchanの誤読日記

読んだ本の中でおすすめできるものの紹介をしていきます。その誤読ぶりを笑うもよし、怒るもよし、共感するもまたよし。
※ミステリの感想はネタバレなしを原則としています。

 

 

野武士、西へ 二年間の散歩 (集英社文庫)

 

 東京から大阪までの道のりを区切り歩きしながら2年間で歩き通した記録。

「散歩(≒ぶらぶら歩き)」ということにこだわって、細かい予定は立てず、下調べもほとんどせず、宿も予約せず、地図も持たず、というのがすごい。細かく予定を立て、下調べをみっちりし、宿は全行程予約し、地図も自前のメモをびっしり書き込んだのを持って歩く小生には、真似するのは無理と思いつつ憧れもする。

 東京から大阪まで歩くというと東海道が頭に浮かぶが、著者は旧東海道を歩きもするが、必ずしも強いこだわりはなく、むしろ国道1号線や東海道線に沿って歩こうとする。名所旧跡にもこだわっておらず、たまたま行き当たれば寄る程度。 そんなだから、道に迷いもするし(しかも大きく)、 こんな道という道を歩かなければならなかったり、逆に思いがけないものに出会ったりする。その都度がっかりしたり、驚いたり、感動したりしている著者の様子を見ていると、これこそ歩き旅の醍醐味かもしれないと思い、自分も今度は予定も立てず、地図も持たず、気ままに歩いてみようかという気にさせられる。でも、無理だろうなあ。


 それにしても、大阪に着く一歩手前の生駒山登山は楽しそうだった。今度行こうかな。

 

ペタしてね