★★★★

 

一穂ミチさんの最新刊はファンタジー要素を融合した恋愛ミステリー。

タクシー運転手・青吾の恋人・多実が一泊旅行に出掛けたきり帰って来ない。
警察からの電話で多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭った事を知らされる。

青吾は男の妻だという沙都子と共に真相を求め遠鹿島へ向かった。

閉塞感のある島でのマウンティング。
くだらない男達のせいで犠牲になった人達の事を想うと悔しさで胸が塞がれる。

どこかのタイミングで、なにか少しでも違えば皆の人生が大きく変わっただろう。

ラスト一頁、青吾の後悔に共鳴し切なさで涙が溢れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★★

 

ドキッとするタイトル。
これはもうタイトル勝ち。

日常系ミステリーと言えば新津きよみさん。
短編の名手だけあってどの物語も切れ味抜群。

7話収録の短編集で
「ゲストハウス」
「百万円分の無駄」
「サードライフ」
「十年日記」は別のアンソロジー作品に収録されていたので既読。

他の3話は
「むさしのニューライフ」
「妻が余分」
「ヘアドネーション」

1話目の『むさしのニューライフ』は失くし物を見つけることを得意とする73歳の女性のもう一つの顔に驚愕。

そしてなんと言っても表題作『妻が余分』が面白い。
居場所を失った夫の鮮やかな反撃が痛快。

 

 

 

 

 

 

 

 

★★★

 

『ひとり旅日和』シリーズ第七弾。

今回は
「岩手・中華そばとお餅」
「三重・牛にぎり寿司と鰻丼」
「徳島・絶品ハマチと徳島ラーメン」
「香川・骨付鶏と讃岐うどん」の四話収録。

第一弾で自身を『人見知り女王』と定義づけていた梶倉日和だがすっかり旅慣れた感じ。
かと思いきや、地図アプリで設定を間違え徒歩を車にしていたり、うっかりミスもご愛敬。

伊勢神宮や志摩スペイン村、鳥羽水族館など自分の旅の記憶が蘇り懐かしさに浸った。

とにもかくにも食べ物の描写が堪らない。
鰻丼がめっちゃ美味しそう。

読後は日本一美味しい味付け海苔を検索した。