翌朝。
ゲストルーム。
『もっと一緒にいたいんだけど、
今日だけは無理なの』
リサがベッドから抜け出す。
『何かあるの?』
蘇はまだ寝ぼけている。
『今日は合衆国の大統領が決まる日でしょ?午後から5時間の特番なのよ』
『生放送で5時間!?俺の彼女は働き者だな』
『非白人の大統領が生まれる、
世界の歴史も変わるのよ。
その瞬間に立ち会えるってexcitingでしょ?』
『そうだね。
この国にもいい影響が受けられると嬉しいな。今の韓国経済はK POPとか?
エンターテインメントだけで成り立ってる笑』
『そうよね。
でも、あなたもその中の1人じゃない?
いつか、
韓国と日本の関係も良くなってくれるといいんだけどね』
『よし』
着替えを済ませて
仕事モードに切り替わったリサ。
『面白いな』蘇がクスッと笑った。
『何?』窓を開けていたリサが振り返る。
『不思議なんだ。昨日まではリサとこんな話が出来るとは思っていなかったから』
『そうよね。
誰かさんが拗ねちゃってたから
かなりの時間を無駄にしたかも』
『それ、言うなよ(笑)』
『これからもっといろんなこと、
話していけたらね』
『うん。腹減ったな。
なにか作って食べよう』
『ここは貴方の家じゃないわよ?笑』
『兄貴の家は、俺の家』
『ジャイアンみたいね。
ドラえもん、知ってたの?』
リサはケラケラ笑った。
『もちろん。欠かさず見てた。
字幕付きでね』