およそ10万年前 小御岳火山の火口から
南方3Kmあまりのところに新たに火山噴火が始まった
古富士火山の出現だ
活動は目覚ましく
相次ぐ溶岩や火山破屑物の堆積物によって
のちに高さ3000m近くにもなった
その時流下した多量の泥流は 東は御殿場市から小山(おやま)町
西は富士宮市に分布している
特に2万年~ 1万5千年前の爆発は激しいもので
繰り返す爆発のため山体の一部が壊されて
少なくとも5回は山体崩壊がおこった
この崩壊は泥流となって山腹から麓(ふもと)にかけて堆積した
これが 古富士泥流堆積物です
火山灰の噴出量もかなり多かったとみられる
関東南部の広範囲に降り積もり
武蔵野ローム層と呼ばれる赤土層がそれで
厚さ5~7mにも達するところもある
同じころ近くの八ヶ岳や木曽御岳も噴火していた
古富士火山はほぼ1万年前まで
断続的に噴火を続けた後 休止する
その間に山麓は草木が繁殖し人間も住み着いた
その時代を示す地層は植物が枯れて腐食した
富士黒土(くろつち)層となって残り
そこから縄文土器を含む多くの遺跡が発掘されている
静岡県富士山ビュー 御殿場カメラより