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さてこの、 t というものは
地震計に・・観測には、どういうものとしてあらわれてくるだろうか。
それは、地震全体としての継続時間ではないと・・・述べた。
地震による・・・振動を地震計に描かせると、・・・なかなか複雑なもの・・・
その中にひときわ大きく、ファッとゆれている大きな波があることが多い。
地震研究所の笠原慶一君は
この波に注目した。
・・・この波が一ふれする時間、
いわば周期ともいうべきものをしらべた。
・・・、大きい M の地震ほどその周期 T が、
やはり長くなることを見出した。
・・・両者の間には、実測から・・・・次の関係があることを見出した。
logT=0.51Mー2.6
この式と、地震体積から理屈で割り出した式・・・くらべてみると
ほとんど完全に一致しているではないか。
話があまりにうますぎるくらいである。
このように並べたてると、地震体積説は
はなはだ具合がよく、もう文句のつけようがないくらいにみえる。
こうなってくると、
このことも、あのことも、というように、
この考えで説明できそうなものがまだまだあることに気が付く。 73