①58
・・・・述べたところは地震のエネルギーの問題を論ずるうえに、
いわば一つの新しい考え方であって、
私が長い間地震のことを取り扱った間に、
どうしてもこうでなければならぬと、
自然に到達した結論である。
・・・・・・・・・・。
・・・・地面の物質がギリギリいっぱいに蓄積しうるエネルギーは、
単位体積あたりにほぼきまっている。
・・・・M の大きい地震は大きい体積を必要とし、
M の小さい地震は小さい体積ですむ・・・。
ひずみが小さい間はまだ地面がこわれないから地震になりえない。
こわれて地震になるときには、
どこの単位体積からも同じだけのエネルギーが出てくる。
・・・、地震の M の大小は、
エネルギーを蓄積する体積の大小によってきまる
というのが私の考えである。