AORの代表格的に扱われるSteely Danも、
ベースで心をわしづかみにしてくれたバンドである。
特にAja(彩)でのChuck Rainyは、
もー!好きにして!というほどセクシーなプレイを聴かせてくれる。
個人的にはその前のアルバム、Royal Scam とセットで大好きだったりする。
知識人によれば、
Royal Scam → Aja の間で、
Steely Danはロックからジャズに転向した、ともいう。
そう言われるとそうかなー
まあ、俺は気持ちいい音楽が好きなだけで、
あまりジャンルには興味ないというか、アホというか、
先日までファンクの定義が曖昧だったぐらいだからw
Ajaはとても神秘的な佇まいのアルバムである。
それもそのはず、ジャケットは日本人モデルの山口小夜子なのだから。
クリムトの絵に通じる美しさがある。
よく見ないとわかんない。
ネットにポーズを分析してる人がいた。
なるほどね。
謎めいていたよなぁ。
さて、ベースに話が戻る。
Chuck Rainyのプレイは、とにかく、上品、優雅である。
そしてオトナだ。ガキンチョにはできない渋みがある。
それでいて、結構ゴムマリのように跳ねている。
この絶妙さ。静中動あり、動中静あり。
ベースラインが動く、動く。
子どもが跳ねてんじゃねえよ、っていう跳ね方。
音の変態 ・Donald FagenとWalter Beckerを、
黙らせるのだから相当なものだ。
だからと言ってうるさくはないのだ。ここがオトナ。
でも「なくてはならない」、だからオトナ。
これがベースの醍醐味じゃね?
個人的にヤラレタと思ったオトは、一瞬。
Aja の 4曲め、Pegのイントロ。
始まって3小節目。
なんのことはない、2オクターブほどのグリッサンド。
もう、これにヤラレタ。
なんとも、うわぁ、セクシーと思ってしまったのだ。
まあなんのことはない、単なる個人の感想だが。
Pegはその曲調とは裏腹に、
ハリウッド女優の自殺をテーマにしている悲しい曲でもある。
その冒頭で、このセクシープレイ。
なんとも言えん、粋がある。
大人の渋みを陰で支えるベースっていいよな。
さて、練習、練習。