ええ歳こいて、やったことのないベースを始める。

しかし、Facebookとかには書けない。

 

なぜなら昔からの音楽関係がいっぱいいるから。

 

お前なんでベースに転向してんねん、

キーボードやろとか、ドラムやろとか言われるのわかってる。

 

説明がめんどくさいのだ

 

したいもんはしたいねん

 

で、独学?と思ったが、それはやめることにした。

独学は、あかん。まあ絶対あかんとは言わんが。

職場ではいくつかの専門をもって取り組んでいる。

たとえば、オーサリングソフトの指導とか。

あるいは3Dアプリ、データベース管理開発も行っている。

すべて就職してから独学で身につけた。


ただ、独学はやはりどうしても、独りよがりになる。
応用に早く入れるけど、基礎がおろそかになる。

結果として到達点がバラバラになる。

そして、本当に使いこなせるようになった時、思わぬところで苦労する。

 

だから教室に行く。


でも有名メーカーとかのシステマチックな教室は嫌だ。
型にハメられるような気がして。うるせえ中年だな俺。


なるべくなら個人レッスンがいい。
そこで某番組で紹介されたことがある、とある先生を訪ねた。


昔からそうなのだ、書道を習った時も、駅前に書道教室ってあるのを見て不意に入った。
初日からヒゲの書道の先生と筆も持たず、ビール飲んで雑談して帰った。その後先生とは書道談義・絵画談義・酒呑友達としてお付き合いした。ただ、その関係性は先生が亡くなられて終わったけど。

 

さて、初めてのベースの先生は、なかなかフレンドリーな人だった。

いま単身赴任しているマンションからもほどよい距離感。

 

レッスンは先生個人の事務所兼スタジオになるので、なかなかな狭さではある。ただ、DiscordやLINEなどを駆使して、レッスンの情報やセッションの情報を細かく発信しておられる。ああ、こういうのがイイな。

体験レッスンということでちょっと雑談多めのレッスン少なめ、様子見、と言ったところだろうか。なかなかそのつれない距離感もダイレクトに伝わってくる。ええのだ。ミュージシャンは営業スマイルとか営業トークなんてうまくなくていいのだ。
そういう先生のストレートなところも感覚的に好きになった。
ここで習おう。

俺は、きちんとベースを習うのだ。
 

体験レッスンも終わりまぎわ。
先生に対して恐る恐る心に秘めた野望を尋ねる。

 

…実は、フレットレスベースがしたいんですけど。

 

笑われるかと思ったけれど、先生は肯定的だった。
そしていきなりフレットレスを触らせてくれた。

おおう、ええ感じや。やっぱりこのまろやかな音が好き♡

 

やっぱ決めた。フレットレスを買うことにする。