12月3日(水) 梅若能楽学院会館
翌週のお稽古会に向けて、やはり着物を着て、能舞台で稽古をしたいと思い、夕方から梅若学院会館に出向き、最後のお稽古をして頂いた。
今年2月2日の梅栄会後、まったく着ていなかった着物を着てお稽古する。10ヶ月ぶり。色紋付き。
すっかり着付けも忘れてしまって、上手く着られない。袴も同様。
横浜能楽堂第2舞台でお稽古していたときは、お稽古の度に着物を着用して、袴も、自分で履いていたから、まあ上手くできないモノのそれなりの手順を覚えていた。
その後も、発表会なぞもあったけど、能楽師の方に着付けて頂いていた。能楽師は、自分で舞ったりするから、動きやすいように、みっともなくならないように上手に着付けて頂けた。
上手く着られると、ピシッとするんだよね。
この日は、久しぶりだから、きちっと着ようと、締め付けすぎたのか、足が開かない。上半身ばかりに気を取られてしまったみたい。
舞台に上がって、仕舞の最初、下に居から立ち上がるときに、すっと立ち上がれない。よろける。
下半身が気になって仕方が無い。
自宅で稽古していても、立ち上がれるのに・・
足が開かないのです。『班女』は4番目物で、略3番目なのだけど、男は、袴も履くし、どうしてもがに股っぽくしないと上手く舞えないのです。
1箇所でも気になることがあると、そこに意識が集中してしまって、本来の舞に影響が出てしまう。
それでも、能舞台で舞うと、位置が明確になって、どこに向かって動けば良いか、どこでターンすれば良いか、わかりやすい。認識しやすい。
能舞台とは、良くできたモノだ。
素謡『土蜘』は、役割を与えられて、紀彩の会で謡う。地謡は紀彰先生たちにも謡って頂く。
ワタシの役は、主ツレの頼光。
これまでも、通常のお稽古で謡ってきたが、舞台の上で、正座して謡うと、足が痛くて痛くて。
連吟程度の時間ならば、正座できるが、素謡では無理、と判断して、本番のお稽古会では、椅子を用意して頂いて、高い見台も用意して頂くことにする。
通常のお稽古では、謡本はキチンと見えているのに、舞台上では、謡本と座り位置の距離で、謡本がよく見えない。
無本でやるべきなのだろうが、無理。
細かく書いた注意書きが見えないので、間違えると、また焦ってしまって、謡えない。
ということで、最後のお稽古で迷ってしまう。
だが、このお稽古をしないと、着物を着て舞ってみたり、謡ってみたりする難しさが実感できなかっただろう。
着物で舞台で、経験したことは良かった。
さてさて、来週のお稽古会、上手くできるでしょうか。
まあ、転んだりしなければいいや、と腹をくくる。
気が緩まず、緊張を持続できれば、大丈夫だと思う。
当日は、10時開始なので、前日は、近くのホテル泊まり。朝のラッシュ時に、大きなバッグを持って電車に乗るのは憚られる。