映画『宝島』の原作です。
10月3日に映画『宝島』を観た日に、近くの本屋で購入して、読み終わった。
講談社文庫、2025年9月8日第3刷、上下巻。
上巻が448頁、下巻が256頁。
やはり、この原作では、瀬長亀次郎や屋良朝苗がキチンと取り上げられている。
どうして映画では、この描写がまったくないのだろうか。
むしろ、戦果アギャーの英雄オンと並ぶ、政治面での英雄として、取り上げられている。
オンは、そういう位置づけ。
映画ではここが取り上げられていないのが、最大の不満。
脚本の高田亮の限界か。あるいは、配給ルートに載せるための戦略か。
それ故に、佐古忠彦著「米軍が畏れた不屈の男 瀬長亀治郎の生涯』(講談社2018年発行)を購入してしまう。
まだ、読んでいない。
オキナワの戦後史を知り、語る上では、瀬長亀次郎は欠かせない。
この原作本を読んで、前回ワタクシが書いた『宝島』に関するブログは、ワタクシの個人的な思い入れが強すぎたことがわかった。
もっとキチンと、オキナワの戦後史を勉強した方が良い。現在に繋がるから。
ヤマトンチュとアメリカーの支配を受け続けているオキナワ。ウチナー。
この間、映画『黒川の女たち』も観て、満蒙開拓団関連の戦後史の無知に我ながら恥じ入ったが、オキナワも知ったつもりでいたけど、やはり不足だった。
勿論この本は、歴史書ではなく、虚実織り交ぜてのエンターテインメント書ではあるが、貫くオキナワ問題の本質は捕らえていると思う。史実も多く取り上げられている。
佐古著の「瀬長亀次郎の生涯」で、補足したい。歴史教科書では、必ずしもオキナワの心情は描ききれないと思う。
そして、もう一度映画『宝島』を観よう。
最近のネットでは、やっと少々評判があがってきてはいるが、まだまだ。
オキナワを知ろう。