9月15日(月・祝) 川崎市アートセンター・アルテリオシネマ

 

監督・脚本:犬童一心

制作:万作の会

出演:野村万作 野村萬斎 野村裕基 三藤なつ葉 その他

 

やっと自宅近くで公開された。祝日だし、混むんじゃないかとの恐れから、3日前からのネット予約に挑戦。

これはワタクシには難しかった。なるべくクレジット決済はやりたくないのに、これを指示されたから。

でも、苦労して、クレジット決済もできて、ほぼ希望の席を確保できた。

 

六つの顔、とは、父野村万蔵(先代)や、祖父、伯父、自身の少年時代、靭猿の小猿面、釣狐の狐面のこと。

イラストで表現されていた。

万作師の90年を超える芸歴を表すということ。

 

その集大成としての『川上』を映画撮影目線で、つまり通常は狂言の舞台撮影は、見所からだけなのだけど、撮影機材を使っての映像。見たことのない角度からになる。

 

本映画の中でも語られるけど、万作師は、すでに形の領域を越えて、自由な演技をしているかのようだけど、身に染みついた形と技術はしっかりとしている。

もはや神域と言っても良い。

 

会が始まる前の楽屋風景は、緊張感に溢れるモノで、普段見られない風景。こうした緊張感が素晴らしい芸を生み出す。

演目終了後も、その出演者がそろって、万作師に挨拶に来る。そういうしきたりなんだろうけど。

 

どのような動機でこの映画を撮ろうと思ったか。

記録として残すことには大いに意義がある。

作成費用のことが気になったが、クラウドファウンディングしていたのだね。知らなかったけど、事前に知っていたら参加していたか。

 

『川上』は笑いを取る狂言ではない。

先日、NHKで万作師の最後の『釣狐』を放送していた。録画してあるけど。

この2曲だけではない。記録しておくべき万作師の演目は、他にもあるだろう。例えば『木六駄』。

至芸を映像記録として残したいなあ。